塩漬けバックアップ詳細手順

1. 大原則
2. 事前準備
3. 当日作業
   • 確認と停止
   • ブート, 新たな /home.bk への同期

大原則

• 無理しない. 焦らない.
• 過去の経験上, 特に慣れてきた頃が一番危ないので, 虚心坦懐, 気を引き 締め, 十分な客観性を以て事に当たること.
• 作業の一連の流れとコマンドの意味を把握した上で作業を行うこと.
• やばいと思ったら作業を中断し, 経験者や教員のアドバイスを仰ぐ.

事前準備

• 塩漬けバックアップの日時を決める
  • デフォルトの実施日を決めておくと良い
    • 例えば月の終わりの金曜日のように
  • 塩漬けバックアップを実行する際にサーバを停止する必要があるので, 実施予定日時を accountholder 宛にアナウンス
    • アナウンスはネットワーク委員の教員に依頼
• サーバ本機以外の計算機(情報実験機など)上で新たに取り付けるディスク の I/O エラーチェック, フォーマット, ラベル付けを実施
  • HDD の接続には USB クレードルを利用. USB クレードルに HDD を挿し, 電源を入れる

  • HDD が sd? であることを確認. I/O エラーの有無も確認

    $ dmesg | less

    • I/O エラーが発見されたら他のディスクを使用, 替えのディスクは別 途購入

  • HDD のフォーマット

    # mke2fs -jc /dev/sd?1

    • -c オプション : デバイスにファイルシステムを作成する前に, fast read-only テストを用いて、不良ブロックを検査.
    • -j オプション : ext3 ファイルシステムを作成．
  • パーティションにラベルを付ける
    • ラベル名にはスラッシュ"/"やドット"."を付けないこと
      • ラベル名は現行の home.bk と同じものにする # e2label /dev/sd?1 home-bk
  • USB クレードル の電源を切り, HDD を取り外す
  • HDD にテプラを付ける
    • 記入事項は塩漬け実施日(取り付け日), サーバ名, マウントポイント (/home.bk)

当日作業

確認と停止

停止の手順は概ね停電時と同様である.

• 現行の /home または /home.bk で I/O エラーが起きていないか確認
  • 起きていることが発見されたら塩漬け作業は延期
  • I/O エラーが発見されたら, 各サーバグループ宛にメールが届くよう cron.hourly で設定する予定
    • cron.hourly でやると多少時間差が生じるので, 念の為作業時に /var/log/syslog を確認
• wall コマンドでログインしている一般ユーザに警告
  • 警告してもログインしているユーザはやむを得ないので, プロセスごと kill
• ネットワーク遮断
• サーバで提供しているサービスを停止(これ以上更新されないようにする)

• /home と /home.bk を同期する為, /etc/cron.daily/rsync を実行

  # /etc/cron.daily/rsync

• メモリバッファをディスクと同期(数回実行)

  # sync

• 念の為, シャットダウン前に /etc/cron.daily/rsync の実行権限を落と す
  • ブート直後に /etc/cron.daily/rsync が走って万が一のことが起こるの を防ぐ為

• シャットダウン

  # shutdown -h now

• サーバをシャットダウンし, 現行の /home.bk を切り離し, 仕込み済みの 新たなディスクに挿げ替える
  • 今まで /home.bk だったディスクのテプラを貼り替える
    • 記入事項は塩漬けディスクであるという事実, 塩漬け実施日(出来れば シャットダウンした時刻も), サーバ名, マウントポイント(/home.bk)
    • 塩漬けしたディスク(切り離したディスク)を格納容器に入れる

ブート, 新たな /home.bk への同期

• ネットワーク線接続
• ブート
• 各種サービスが立ち上がっているか確認

• ディスクの認識の確認

  # df -h

• ブート後に rsync を実施
  • rsync には /etc/cron.daily/rsync を利用

  • rsync 実行前には df コマンドで容量などを確認

    # df -h

  • rsync 実行前に dry run を走らせ, 実行結果を調べておく
    • /etc/cron.daily/rsync で /home から /home.bk へコピーするコマンド に -n オプション(実行時の動作だけを表示するオプション)を加えたコ マンドを実行確認
    • delete オプションを指定していて, ファイルが消えてしまうという結果 が出た場合にはディスクが逆になっている

      • 意図しない結果が出たら, ラベル名の確認などを行なう

        # rsync -avn --delete --exclude lost+found /home/ /home.bk/ > /home/xxxx/result1.txt 2> /home/xxxx/error.txt

  • rsync 実行後, df コマンドで容量などを確認

    # df -h

    • /home と /home.bk の容量がおおよそ同じであれば OK
• rsync 終了後, /etc/cron.daily/rsync の実行権限を復活させておく
• 作業終了を epcore-ml 宛に報告