%=============================================================== % 地球惑星専攻サーバ トラブルカルテ % 日付: 2002/12/29 % サーバ: mail % 文責: 島沢竜平 %--------------------------------------------------------------- ■症状 mail のシステムが入っているHDD上が故障した. ■対応 システムHDDの交換. システムをバックアップしているHDDをシステムディスクにする. バックアップディスクには新たに購入したHDDを使う. ■交換作業 バックアップHDDをブートさせるため,grubというブートローダを 利用する. ○事前の作業 - 新HDDのパーティションを切る. - 新HDDのフォーマット. - 現 grey に grub をインストール. - grub FD を作成. ○交換当日の作業 - qmail の停止. - ネットワークケーブルを外す. - qmail 起動スクリプトの実行属性を000に. - hde1 からhdg1 へのバックアップ - hdg にブートフラグを立てる. - シャットダウン. - hdg (現システムバックアップHDD)を hde (現システム HDD)の位置にide接続. 旧hde は外す. - hdg に新HDDを増設. - grub FD で 新hde を起動. - マウントポイントとなっているディレクトリを作成 - 新hde のMBRにmbr をインストール. - 新hde にgrub をインストール. - 新hde から 新hdgへバックアップ - qmail 起動スクリプトの実行属性を755に. - 再起動 - メール配送の確認 ■作業詳細 ○事前の作業 新HDDのパーティショニングとフォーマットについては 時間がかかるのでjoho18において行った. - 新HDDのパーティションを切る # cfdisk -c /dev/hdc hdc1 10GB hdc2 30GB としました. - 新HDDのフォーマット. # mke2fs -c /dev/hdc1 hdc2 のフォーマットは行わなかった. - 現 grey に grub をインストール. ・インストール http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/3897/debipkgs/grub-debpkg_0.92.tgz をダウンロード. /usr/local/src 以下に展開 # tar zxvf grub-debpkg_0.92.tgz # cd debian-pkg # dpkg -i grub_0.92-2.0jpkey+a.1_i386.deb # dpkg -i grub-doc_0.92-2.0jpkey+a.1_i386.deb ・セットアップ # mkdir /boot/grub # cp /usr/lib/grub/i386-pc/stage[12] /boot/grub # cp /usr/share/doc/grub/examples/menu.lst /boot/grub # grub grub> root (hd0,0) *********************** ここで指定している hd0,0 とはhda1のこと grub では,例えば hda1 → hd0,0 hda2 → hd0,1 hdb2 → hd1,1 の様にデバイスを表現する. *********************** grub> setup (hd0) grub> quit ********************************** 補足作業:メニューの使用 grub では起動する度にいちいちコマンドを打って起動させる. これは 面倒なのでメニューの選択だけで OSを起動できるよう に設定する. - grub FDをマウント. # mount /dev/fd0 /floppy - menu.lst を編集. menu.lst はgrub の動作に関する設定ファイル. # emacs /floppy/boot/grub/menu.lst # grub's OS Boot Menu file timeout 10 default 1 default saved title Debian GNU/Linux 2.4.18 for grey 2002/12/27 root (hd0,0) kernel /boot/vmlinuz-2.4.18 root=/dev/hde1 ro savedefault timeout は秒数で指定します。タイムアウトしたくないときは削除. default はデフォルトの位置で 0から始まる.ちなみにkernel 行で, -s のオプションをつけるとシングルユーザーモードで立ち上がる. これでメニュー選択による起動が可能になる. ************************* - grub FD を作成. FDにファイルシステムを作り、そこにインストールする ファイルシステムはext2でなくてもよいので、ここでは Windowsからでもメニューが変更できるよう、FATで作ってみます。 /dev/fd0に書き込み権のあるユーザで、 # superformat /dev/fd0 hd ********** joho18 における実験の際,ここで error : mformat と出た.mformatがインストールされていなかったので mtools をaptして再度superformatを実行.するとエラーが 出ることなくフォーマットが終了した. ********** FDをマウントし、ディレクトリを作り、必要なファイルをコピーする. # mount -t vfat /dev/fd0 /floppy # mkdir -p /floppy/boot/grub # cp /boot/grub/stage1 /boot/grub/stage2 /boot/grub/menu.lst /floppy/boot/grub/ # umount /floppy grubをインストールする. $ grub grub> root (fd0) grub> setup (fd0) grub> quit これでgrubのFDが出来た ○交換当日の作業 - qmail の停止. # kill -KILL [qmail PID] - ネットワークケーブルを外す. - qmail 起動スクリプトの実行属性を000に. # chmod 000 /etc/init.d/qmail # chmod 000 /etc/init.d/tcpserver - hde1 からhdg1 へのバックアップ # /etc/cron.daily/rsync - hdg にブートフラグを立てる. # cfdisk - シャットダウン. - hdg (現システムバックアップHDD)を hde (現システム HDD)の位置にide接続. 旧hde は外す. - hdg に新HDDを増設. - grub FD で 新hde を起動. 既にmenu.lst に設定しているので Debian GNU/Linux 2.4.18 for grey 2002/12/27 を選択すれば良い.選択できなければ'c'キーを 押してコマンドモードに移行してから grub> root (hd0,0) grub> kernel /boot/vmlinuz-2.4.18 root=/dev/hde1 ro grub> boot - マウントポイントとなっているディレクトリを作成 # mkdir /bk # mkdir /home # mkdir /home.bk - 新hde のMBRにmbr をインストール. # install-mbr -p 1 /dev/hde - 新hde にgrub をインストール. /boot/grub/ にstage1,stage2, menu.lstが あることを確かめる.なければフロッピーから コピーしてくる. # mkdir /boot/grub # cp /floppy/boot/grub/stage[12] /boot/grub # cp /floppy/boot/grub/menu.lst /boot/grub # grub grub> root (hd0,0) grub> setup (hd0,0) grub> quit これでFD無しでもHDDから直接起動が可能になる. - 新hde から 新hdgへバックアップ # /etc/cron.daily/rsync - qmail 起動スクリプトの実行属性を755に. # chmod 755 /etc/init.d/qmail # chmod 755 /etc/init.d/tcpserver - 再起動 - メール配送の確認 ■参考文献 http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/3897/grub/grub.html