基本システムのインストール   ▲ Indexヘ
最終更新日 : 2005/04/20(湯村翼)  <<  作成日 : 2003/02/06(森川靖大)

本ドキュメントは 専攻 DNS サーバ (以下, 「本サーバ」)に OS (Debian GUN/Linux 3.0) を install する際の手引きである.


目次

  1. 準備
  2. 基本システムのインストール
  3. 参考文献

1. 準備

[1.1] インストールメディアの準備

インストール用のメディアとして, Debian GNU/Linux のインストール用ディスク(以下, メディア)を用いる. 本サーバではインストール用 CD-ROM を用いる.


2. 基本システムのインストール

[2.1] BIOS の設定

電源スイッチを ON にする.

画面の下に BIOS SET UP のメッセージが出たら Del キーを押して BIOS 設定画面にする.

表示される BIOS設定画面のメニューから, 『BIOS FEATURES SETUP』 を選択し, 『BOOT Sequence』 の項目が 『A, CD-ROM, C』 の順になっていることを確認する. 設定がこれ以外場合には変更すること

(今回のインストールメディアは CD-ROM であるため, CD-ROM から BOOT を試みるように設定する. この設定では, FDD にフロッピーが入っていない場合は CD-ROM, HDD の順に BOOT を試みる).

作業終了後は BIOS 設定画面から『SAVE & EXIT SETUP』 を選択し終了する.


[2.2] 起動

rescue ディスクをフロッピーディスクドライブに入れ, コンピュータを起動させる.

bf24 というカーネルイメージを使用する. bf24 は他のカーネルイメージよりも新しいサポートが施されている.

「boot:」と表示が出たら「bf24」と入力して Enter (Enter キー)を押す.

「Insert root floppy disk ...」と表示が出たら rescue ディスクを取り出し, root ディスクをフロッピーディスクドライブに入れ, Enter (Enter キー)を押す.

まず、言語選択の画面が表示される。「ja - 日本語で設定を行うには...」を選択.


[2.3] Release Note の表示

Release Note が表示されるので, 眺めて気分を味わう. Debian の開発者達に十分感謝した上で <Continue>.


[2.4] インストーレーションメインメニュー

インストールに関するメインメニューが表示される. このメニューを使って, Debian の各設定とインストールを行う. 通常「Next: 」の欄を選択していけ ばよい.

2.4.1 キーボードの選択 - Configure the Keyboard

まず「Next (キーボードの設定)」を選択/決定し, 「qwerty/jp106: Japan」を選択/決定する.

2.4.2 ハードディスクのパーティション作成 - Partition a Hard Disk

2003 年度 2nd DNS 機ではここでハードディスクが認識できないといわれてしまう. これはこのマシンの Adaptec RAID CONTOROLLER S2005 をインストールカーネルが認識できないためである. この問題を解決するにはこの RAID コントローラをサポートするモジュールをプリロードする必要がある. この方法については 2003 年度 2nd DNS 機の RAID コントローラ認識を参照.

パーティションを作成するハードディスクを選択する.

ハードディスクを選択すると cfdisk が表示される. この画面では, 十字キーの左右で実行項目(コマンド)の選択を, 十字キーの 上下で操作対象となるパーティションの選択を行う. Enter (Enter キー)を押すと, 現在選択中の項目(コマンド)の実行を, 対象パーティションに対して行う.

ハードディスクが出荷状態(つまりなにも記憶されていない状態)の場合, cfdisk はしばしばパーティションテーブルを捜し出せないことがある. この場合, "Bad signature on the partion table" というエラーメッセージが表示され cfdisk によるパーティション作成が行えないこともある. 幸運なことに, 今年度の専攻サーバに使用されているハードディスクでは エラーメッセージは表示されるもののパーティション作成は行なえた. パーティション作成が行なえない場合には, 『[Appendix] fdisk によるパーティション 作成』 (2000年度専攻サーバ基本部分構築ガイド) を参照されたい.

作成するパーティションは 『ハードディスクのシステム構成』 を参照されたい. この際, システム領域(/)として使用する予定の領域に boot フラグを つけ忘れないようにすること.

パーティションを切ったら, パーティション情報をディスクに書き込むために それぞれ Write を選択し, すべて書き込まれたら Quit を選択して cfdisk から抜ける.

2.4.3 スワップパーティションの初期化 - Initialize and Activate a Swap Partition

スワップパーティションを作成しなかったので, メニューの "Next" には再度 "Partition a Hard Disk" が表示される. メモリの容量が十分にあるので, スワップ領域は作らない.

「Alternate: Do Without a Swap Partition」 を選択/実行する.

2.4.4 Linux パーティションの初期化 - Initialize a Linux Partition

「Next: Initialize a Linux Partition」を選択/実行する.

を選択(OK)する.

ファイルシステムタイプの選択がある(ただしフレーバーに bf24 を選択した場合). ここでは Ext2 を選択する. (Ext3, reiserFS はともに Ext2 よりも新しいファイルシステムである.) これ以外の項目はすべてデフォルトのままでよい. 最後にマウントポイントを (/) にするか聞いてくるので Yes を選択する.

2.4.5 カーネルとモジュールのインストール - Install Operationg System Kernel and Modules

「Next: Install Operationg System Kernel and Modules」 を選択/決定する. CD-ROM からインストールするか聞かれるので Yes を選択すると, インストールが始まる.

2.4.6 デバイスドライバモジュールの設定 - Configure Device Driver Modules

「Next: Configure Device Driver Modules」を選択/決定. 以下のモジュールをインストールする. 終わったら次の設定へ

※Supermicro 5013C-T(blue, aoi のマシン)では, ネットワークモジュールに e1000 というモジュールが必要だが, woody のインストーラでは取得することができないので, 後で手動で取得する. なお, ネットワークがまだ使えないことによって構築手段が少し変わってくるので, 以下, blue(aoi) に関連する項目は

!blue:

と記述する.

各モジュールをインストールする際, コマンドラインオプションの入力画面が現れるが何も入力せずに Enter を押す.


2.4.7 ネットワークの設定 - Configure the Network

「Next: Configure the Network」を選択/決定する. (blue, aoi では後で設定.) 途中で聞かれる「DHCP を使いますか」という質問には, No を選択する. ネットワークの設定項目に関しては IP 関連list を参照.

入力項目 入力内容
ホスト名 「Choose the Host name」で適宜ホスト名(例 yellow)を入力.
IP アドレス 「Choose the IP Address」で適宜 IP アドレスを入力.
ネットマスク 「Choose the Network Mask」で適宜 ネットマスクの値を入力.
ゲートウェイ 「What is your IP gateway adress?」で ゲートウェイアドレスの値 を入力. 通常は正しい値を勝手に表示してくれる.
ドメイン名 「Choose the Domain name」で FQDNからマシン名を除いたドメイン名 ep.sci.hokudai.ac.jp を入力
DNS サーバ DNS サーバアドレスを聞いてくるので DNS サーバの IPを入力. 複数の DNS サーバを指定する場合は, アドレスを空白で区切る.

2.4.8 基本システムのインストール - Install the Base System

「Next: Install the Base System」を選択/決定. Debian GNU/Linux 3.0 ではネットワーク越しに基本システムを インストールするため network を選択する. 基本システムをダウンロードしてくる URL には

  ftp://ftp.ep.sci.hokudai.ac.jp/pub/Linux/debian

と入力する.

!blue: インストール方法は cdrom を選択する.

2.4.9 HDD から OS がブートできるように設定 - Make Linux Bootable Directory From Hard Disk

「Next: Make Linux Bootable」を選択/決定する. Linux のブートローダである LILO をインストールする場所を聞かれるので, /dev/hda1 (あるいは sda1)を選択する.

すると MBR へインストールするかと確認されるので, Yes を選択する. 続いて /dev/hda1 の Debian システムをデフォルトで起動するかと聞かれるので, Yes を選択する.


2.4.10 起動ディスクの作成 - Make a Boot Floppy

起動用 FD を作るため, 「Next: Make a Boot Floppy」を選択する. 質問には以下のように答える.

2.4.10 システムの再起動 - Reboot the System

「Next: Reboot the System」を選択する.

「システムを再起動しますか?」と聞かれるので, Yes を選択する. 自動的にリブートするので, OS がシャットダウンし終わったら, CD-ROM やフロッピーは取り出しておく.


[2.5] 再起動後の設定

再起動すると以下の質問が行われる.


[2.6] パッケージのインストール

パッケージのインストール画面では, 先ずどのメディアからインストールするかを設定する. ここでは[edit source.list by hand] を選択し, 以下を記述する. これは専攻の FTP サーバからパッケージを

ダウンロードしてインストールする場合の設定である.
deb ftp://ftp.ep.sci.hokudai.ac.jp/pub/Linux/Debian/debian woody main contrib non-free
deb ftp://ftp.ep.sci.hokudai.ac.jp/pub/Linux/Debian/debian-jp woody-jp main contrib non-free
deb ftp://ftp.ep.sci.hokudai.ac.jp/pub/Linux/Debian/debian-non-US woody/non-US main contrib non-free
deb ftp://ftp.ep.sci.hokudai.ac.jp/pub/Linux/Debian/debian woody-proposed-updates main contrib non-free
deb ftp://ftp.ep.sci.hokudai.ac.jp/pub/Linux/Debian/debian-security woody/updates main contrib non-free

設定が終了すると, パッケージのリストをダウンロードし始める.

ダウンロードが終了すると [Add another source.list?] と聞かれるので [NO] を選択する.

!blue: ここでは cdrom を選択する. apt の設定は, ネットワークの設定後に行う.

その次にはパッケージの選択を[simple]もしくは[advanced]を選択する画面になる. 後で 『余分なパッケージの削除』 を行うのでここではパッケージを選択する必要は無い. よって [simple] を選択し, 余計なパッケージをインストールしないようにする ため どのボックス([ ])にもチェックをいれずにパッケージの選択を終了する.

パッケージの install が始まる. 途中いくつかのパッケージにかんする設定を聞かれる. 『インストール中の設定の答え方』 を参照し, 適宜答える.


3. 参考文献

▲Indexヘ     作成日:2003/02/06(森川靖大)