カーネルの再構築(WWW,Mail,NEWS)

本文書は WWW, MAIL, NEWS サーバにおけるカーネル再構築の手引きである.


目的

カーネル再構築の目的は以下の通りである.

手順

1. パッケージのインストール

以下のパッケージをインストールする (**** はパッケージ名)

# aptitude install **** Enter

2 カーネルソースの展開

$ cd /usr/src/ Enter
# tar xjf /usr/src/linux-source-2.6.26.tar.bz2 Enter

3 作成されたディレクトリの名前を変更し、シンボリックリンクを張る

ただし, YYYY_MMDD は作業日の西暦と日付

# mv linux-source-2.6.26 kernel-source-2.6.26_YYYY_MMDD Enter
# ln -s kernel-source-2.6.26_YYYY_MMDD linux Enter
# cd linux Enter

4 カーネルの設定

# make mrproper Enter
# make menuconfig Enter
補注: make mrproper はカーネルの環境設定をデフォルトの状態に戻すためのコマンドである. ソースを展開して初めてカーネルの設定を行う場合には必要ないかもしれない. しかし, カーネル再構築が一度でうまくいかないことも少なくない. そういった意味で make menuconfig を行なう前に make mrproper を実行することを習慣づけておくと良いだろう.

を実行し, 次の項目を有効にする. 設定はスペースまたは y, n で変更する. モジュールにせず組み込む("M"ではなく、"*"にする).
上位の設定に戻るには esc キーを 2 度続けて押す.

5 ソースツリーをクリアし, kernel-package のパラメータをリセット

# make-kpkg clean Enter

6 カーネルをコンパイル

# make-kpkg --initrd --revision=$hostname$date kernel-image Enter

initrd オプションをつけることで, initrd イメージをパッケージ化してインストールできる.
リヴィジョンナンバー($hostname$date)は適当につける.
例えば, 以下のようにする.

# make-kpkg --initrd --revision=usuzumi-2010-08-16 kernel-image Enter

1 時間ほど待つとカーネルのパッケージが作成される.

6 カーネルのインストール

# dpkg -i /usr/src/linux-image-2.6.26_$hostname$date_i386.deb Enter

7 再起動

# reboot Enter

きちんと起動することを確認する. さらに,

# dmesg | less Enter
: /SCSI Enter
で SCSI カードが認識されていることを確認すること. また,
# vi /etc/modules Enter

で /etc/modules内の, 起動時にインストールされるモジュール名をコメントアウトする. (これらの機能はすでにカーネルに組み込まれているので, モジュールとしてインストールすることはできない).


最終更新日: 2010/08/16 (山田 圭祐) Copyright © 2010 epcore