メーリングリストの作り方


(0)メーリングリスト(ML)事はじめ

ここで紹介する ML の作り方は簡単 ML 作成と真面目に ML 作成の二通りです. 簡単 ML は「過去に投稿されたメールなんか必要ないぜ」とか「ちょっとした 連絡のために使いたい」という人にお勧めです. 真面目に ML は「ML 管理でちょっ と凝った事したい」という人にお勧めです.

(1) 簡単 ML 作成

EP メールサーバは qmail というプログラムによってメールを配送しています. qmail ではホームディレクトリに .qmail-hoge というファイルを 置くだけで簡単に ML を作ることができます.

例)

ここではログインアカウント foo さんが foo-hoge@ep.sci.hokudai.ac.jp と いう ML を作ります. 適当に vi や emacs などのエディタで .qmail-hoge を 編集します. また編集した .qmail-hoge の許可情報は 600 (本人のみ 書き込 み, 読み込みができる)です. つまり foo さん以外が読めない状態にしてくだ さい.

$ chmod 600 ~foo/.qmail-hoge 
$ ls -al ~foo/.qmail-hoge  (.qmail-hoge ファイルの許可情報を確認)   
-rw-------   1 foo    foo          70 Sep 22 21:24 .qmail-hoge

$ cat  ~foo/.qmail-hoge  (.qmail-hoge ファイルの確認)
&chiwaku1@ep.sci.hokudai.ac.jp
&chiwaku2@ep.sci.hokudai.ac.jp
&chiwaku3@ep.sci.hokudai.ac.jp
&earth4@ees.hokudai.ac.jp
&earth5@ees.hokudai.ac.jp
.qmail-hoge が上記のようになっていれば foo-hoge@ep.sci.hokudai.ac.jp に宛てられたメールは .qmail-hoge に書かれたアドレス (chiwaku1@ep.sci.hokudai.ac.jp など)すべてに転送されます. .qmail ファ イルを編集するルールとして です. 特に空行はエディターで編集中に入る可能性があるので気をつけてくだ さい. 空行があると必ずうまく配送されません!!

(2)真面目に ML 作成

EP メールサーバにインストールされている ML 管理プログラム ezmlm を用いてメー リングリストを運営します. このプログラムでできることは
・登録・退会等, メールによるメーリングリストへの受け付けが可能
・件名に通し番号をつける
・過去のメールが保存される
などの代表的な機能以外にもさまざまな機能があります.詳しくは http://mlm.qmail.jp/ を参照してください. 管理者が実際に使う ezmlm コマンドは
・ezmlm-make(ML 作成)
・ezmlm-sub (メンバーを ML から登録させる)
・ezmlm-unsub(メンバーを ML から退会させる)
・ezmlm-list(ML に登録されているメールアドレスのリストを表示させる)
です.

(2-1) サクッと ML 作成

ML を作るには
$ ezmlm-make
-[option] DIR DOT hoge-MLNAME HOST 
を実行するだけです.
hoge-MLNAME@HOST という ML が作られます. option は ML 作成ポリシーによりますので適宜つけてください(なにもオプションが なくても作れます).
各パラメータの意味は
DIRメーリングリストの関連情報を置くディレクトリ
DOTML制御を行うファイル名(.qmail-MLNAME のように書く)
hoge-MLNAMEメーリングリスト名
hogeユーザ名
HOSTドメイン名 (ここでは ep.sci.hokudai.ac.jp)
DIRと DOT は絶対パスで書きます. 他に MLNAME は大文字を使用しないこと, DOT は /home/hoge/ の すぐ下に置くことを注意してください.

ML 作成例:
$  ezmlm-make -fgk /home/epnetfan/ml /home/epnetfan/.qmail-ml epnetfan-ml ep.sci.hokudai.ac.jp
epnetfan-ml@ep.sci.hokudai.ac.jp という ML の作成例です. 作成ポリシーは としました.

(2-1-1)ezmlm-make のオプションについて

メーリングリストのさまざまな設定は option によって決まります. 各 option の解説は ezmlm-make オプション一覧 を参考にしてください. 以下は option の設定の主な例です.

(2-2)ML メンバーを登録・退会させよう

ML 管理者がメンバーの登録・退会をするには以下のように行ないます.

登録

$ ezmlm-sub DIR hoge1@foo.bar hoge2@foo.bar hoge3@foo.bar

退会

$ ezmlm-unsub DIR hoge1@foo.bar hoge2@foo.bar hoge3@foo.bar

.qmail に列挙する方法だと登録/退会させるメンバーが非常にたくさんいると き不便です. そこでその場合 TXT という名簿ファイルを作成します. 当該メンバーのメールアドレスを名簿ファイルに列挙して以下のように行ない ます.

登録

$ xargs ezmlm-sub DIR < TXT

退会

$ xargs ezmlm-unsub DIR < TXT

TXT の書式は

というルールで記述すること.

ezmlm-sub は登録しようとするアドレスが既に登録されている場合は 何もしない。また、ezmlm-unsub は退会させようとするアドレスが 登録されていなければ何もしない。 (ezmlm man 参照)

参考文献

http://www.jp.qmail.org/

最終更新日: 2010/02/23(小高 正嗣) Copyright (C) 2004 EPnetFaN