Postscript インタプリタ

先に紹介したとおり,Postscript はプログラム言語の一種です. ですから,ページを印刷したり,絵を確認したり,デバッグするためには Postscript の インタプリタ(コードを翻訳して絵を描いてくれるもの) が必要です.「俺は Postscript さえ書ければ,絵なんて見なくても満足だ」 というちょっぴり奇特な方以外は必ず必要になるものです.

Postscript プリンタ

いわゆるPSプリンタです.ただ高価なプリンタであるため,個人ではなかなか 買えません.(最近は安くなった?)もちろんPSプリンタには Postscript インタプリタが内蔵されています.最近はAdobe社の純正 インタプリタ以外 にも色々なクローンが搭載されているようです.(といっても僕は純正品以外 にはリコーのインタプリタしかみたことがありません)紙に出力するには便利 ですが,デバッグすることを 考えると紙とトナーの無駄使いです. コンピュータとシリアル接続して ,通信ソフトを使ってプリンタと直接お話 する事もできるそうです. TELNETでおしゃべりするプリンタもあるそうです.

Ghostscript

GNUプロジェクトによるフリー(GPL)な Postscript インタプリタクローンです. UNIXを中心に使用され,Windows にも Macintosh にも移植され, 日本語化されたものも出回っています.画面に絵を出力する以外に, エプソンの ESC/Page やキャノンの LIPS といった有名なプリンタ制御コードを 吐き出す事ができるので,Postscript プリンタを買えない貧乏人にとっては 感謝感激雨あられ的なソフトウエアです.また,jpegやpbmといった画像 ファイルも吐き出し,このページで示す出力結果はほとんどこれで作っています.

その他のインタプリタ

ghostscript 以外にもいろいろなクローンが存在するようです. (私はあまり知りませんが・・・)また,IllustratorやCorel Drawのような お絵描きソフトの中にも Postscript を扱うことができるものもあります.

Postscript インタプリタと会話する

では,実際に Postscript インタプリタと会話してみましょう.

Postscript プリンタ

まずは,PSプリンタに搭載されているAdobe純正のインタプリタと会話しましょ う.そのために,PS プリンタとコンピュータをシリアル経由でクロスケーブル を使って接続します.今回は通信ソフトとして「TeraTerm」を使用します. そして,インタプリタを起動するために「executive」と入力すると(エコーバッ クはされません)コピーライトを表示して対話モードに入ります.

/Helvetica findfont 100 scalefont setfont
50 50 moveto (Hello World) show
newpath
50 200 moveto
500 200 lineto 500 650 lineto 50 650 lineto
closepath
gsave
0.8 setgray fill
grestore
10 setlinewidth 0 setgray stroke
showpage 

ちゃんと紙が出力されましたか?

Ghostscript

今度は,みなさんお馴染のGhostscriptのUNIX版を使ってみましょう.コマンド ラインから「gs」とだけ入力すると対話モードに入ります.

ちゃんと絵が出力されましたか?


前坂たけし(msaka@ep.sci.hokudai.ac.jp)