はじめに

今までのEPNetFaNの講演では,Linuxのシステムやネットワークについて の話がほとんどで,グラフィックス系の話はあまりありませんでした. そこで今回は,「前坂たけしの目くるめく世界」ということでもあるので, グラフィックス関係の話をしようと思い,以下のような内容を考えました.

しかし,これを書いている今(2001年1月15日午前1時),僕は福井県の三国町の 海岸(地上の最大瞬間風速22m/s)でGPSゾンデを打ち上げている真最中で, しかも,00JSTに気球が破裂して打ち上げに失敗した直後なので, 残念ながらあまりやる気がありません. このようにかなりまいっている状態なので,資料がなくてもドキュメントが 書けそうなものということで,「Postscript」と呼ばれるページ記述言語に ついて話そうと思います.(かなり寒いです.)

ラスター形式とベクター形式

Postscript の説明に入るに前に,画像のフォーマットは主にラスター(raster)形式 とベクター(vector)形式に分けられることについて説明しましょう.

ラスター形式

まず,次のような一本の直線を考えます.この直線を画像として記述するために, 幅n,高さmの格子の色や属性を記述することにより絵を表現する形式をラスター 形式と呼びます.例として,GIF, TIFF, JPEG, PNGなどの形式があります.

ベクター形式

先の一本の直線を記述するために,「この直線はy=ax+bという関数で表され, xの範囲がmからn」というふに幾何学的に記述する形式をベクター形式と 呼びます.

ちなみに,Postscript はベクター形式に近い画像フォーマットです.


前坂たけし(msaka@ep.sci.hokudai.ac.jp)