マルチタスクとマルチユーザー


マルチタスク

マルチタスクとは、『一台のコンピュータ上で、複数の仕事を同時に処理できること』を 表しており、UNIXだけでなく、Windows95/98などもマルチタスクを採用している。

UNIX上でマルチタスクは、タイムシェアリングシステム (TSS: 時分割システム)といわれる 仕組みで主に行われている。簡潔に説明すると『CPUの利用時間を細かく分割し、各処理は、 割り当てられた時間に限りCPUを順番に共同利用するシステム』と言える。

具体例として、ワープロと表計算ソフトが同時に動いている場合を考える。 この場合、ある瞬間には、ワープロソフトがCPUを使っているが、次の瞬間には表計算ソフト がCPUを使っている。この間の時間が非常に短いので、利用者は、ワープロと表計算が同時に 動いているように見える。 このような仕組みによって、利用者は、表計算ソフトで時間のかかる処理を行いながら、ワー プロソフトを同時に使用することができる。


マルチユーザー

マルチユーザーとは、『一台のコンピュータを、同時に、複数の人で利用できること』を意味 する。この仕組みは、Windows95/98にはなく、Windows95/98では、基本的に1台のパソコンを 同時に1人しか使うことができない。
これに対して UNIXでは、同時に複数の人が、1台のコンピュータを利用することができる。

Windows95/98 が シングルユーザー・マルチタスク というのに対して、
UNIXは、マルチユーザー・マルチタスク という。


今までのことをまとめると、 『UNIXは、いくつもの仕事を同時に処理し、なおかつ、何人もの 人が同時に利用できる OS 』 と言える。この機能は、サーバーを構築する上で不可欠な要素である。