以下ではセットアップ CD の作り方と使い方を述べる. ボランティア TA の方に 読んで頂きたいのは「セットアップ CD の使い方」の部分です.
準備として以下のものを用意する.
この CD を作成する際に 1.44 MB フロッピー用のインストーラを編集したために root.bin ディスクが必要となっています.
セットアップ CD を入れる前に BIOS の設定を行う. BIOS の設定を行うためには計算機を起動後, しばらくして Del キーを押して下さいと 画面左下に出るのでそのタイミングで Del キーを入力する.
ブートシーケンスは CD-ROM から起動するようにする. そうしないと CD から起動しないので注意.
セットアップ CD から起動し, 以下のことを行う. このディスクを入れると Debian GNU/Linux のインストーラが起動する.
起動する最中に root.bin のディスクを要求されるので, root.bin ディスクをフロッピードライブに入れる.
インストーラ画面では以下のことを行う.
ハードディスクの初期化, マウントポイントを / としてから インストーラーのメニュー画面を下の方までスクロールして "exec shell" を選択し, シェルを起動する.
尚, この時のファイルシステムは以下のようになっている.
/dev/root | / |
/dev/hda1 | /target |
以下はシェル(ash)上での作業となる. まずセットアップ CD を read-only でマウントする.
# mount -o ro /dev/hdb /mnt |
dump されたイメージを /target 以下に展開する. 一次保存ディレクトリとして TMP を用意する.
# mkdir /target/TMP # cd /target/ # /mnt/restore -r -f /mnt/root.boot -T TMP |
最後に lilo を実行する. -r オプションを付けて実行する. (target ディレクトリ以下で lilo が実行される.)
# lilo -r /target # umount /mnt |
root でログインし, 以下の設定を変更する. (root のパスワードは村田まで.)以下の編集を行う事.
auto eth0 iface eth0 inet static # adress 192.168.0.101 # netmask 255.255.255.0 # network 192.168.0.0 # broadcast 192.168.0.255 # gateway 192.168.0.1
作成者が間抜けなために余計に仕事を増やしてしまいました. すいません.
編集前 (set-keyboard-coding-system 'euc-japanese) 編集後 (set-keyboard-coding-system 'euc-japan) |
自分と TA のユーザアカウントを作成しておしまい. sudo 権限も与えておくべく /etc/sudoers ファイルを編集する.
最後に動作チェックをする.
以下がそのリスト. 問題なければ終了.
お疲れ様でした.
まず Debian GNU/Linux をインストールしたマシンを用意する. インストール時に注意すべきことはこちらを参照.
次に雛型となるマシンのハードディスクイメージを作成する. 今回は root.boot というファイルに / 以下のイメージ(/dev/hda1)を書き込む.
dump コマンドはパーティション単位でバックアップ・ファイルを作成するので, /dev/hda1 のイメージを /dev/hda1 内のファイルに書き出すことはできない. 別なパーティションは用意してそちらに作成する.
バックアップはシングルユーザーモードで行うのが望ましい.
# mount -a /dev/hda2 /TMP # dump -0u -s 100000 -f /TMP/recover/root.boot / |
CD の容量を超えてしまった場合は gzip を用いて圧縮をかける.
# gzip /TMP/recover/root.boot |
loopback デバイスを使って, 用意した イメージファイル(rescue.bin)をファイルシステムとしてマウントする.
そして rescue.bin 中の linux.bin を /boot/vmlinuz で置き換える.
# mount -o loop /TMP/recover/rescue.bin /mnt # cp /boot/vmlinuz-2.2.20 /mnt/linux.bin # umount /mnt |
mkisofs を使って CD イメージを作成する.
ここでは /TMP/recover/ 以下に必要なファイルを揃え, それらを CD イメージに変換した. 少なくとも以下のファイルは必要.
# cd /TMP/recover/ # mkisofs -b rescue.bin -c boot.cat -R -o rcd.img ./ |
オプション: -b ブートイメージ (ブートフロッピーのイメージを指定) -c カタログ (ブートイメージに対するカタログファイルの指定, mkisofs が自動生成) -R (RockRidge 形式に対応したファイル情報を CD イメージファイルに付加) -o ファイルネーム (イメージファイルの出力先)
これにより, rcd.img という CD イメージが作成された. これを CD-R を使って CD に焼けば良い.
CD-R ドライブを用いて CD に焼く場合, CD イメージから作成する方法を取らないと rescue.bin から起動されないので注意.
dump はライブラリーとして e2fsprogs が必要なのでこちらも ソースからインストールする.
# apt-get source dump # apt-get source e2fsprogs |
e2fsprogs をコンパイルする. INSTALL に従い, まず生成されたディレクトリに移動して build ディレクトリを作成する.
# cd e2fsprogs-*** # mkdir build |
# ../configure # make # make check # make install-libs |
次に dump のソースディレクトリに移動して 静的リンクを作成するためのコンパイルする.
# ./configure --enable-static # make # make install |