UNIX コマンド Tips


UNIX コマンドに関する基礎知識

UNIX のコマンドはシステムにもよりますが最低 200-300 程度はあります. ある目的のために使えるコマンドは1つとは限りません. 個々のコマンドは大抵単純な動作をするものばかりですが, コマンドを組み合わせることでいろいろな目的に利用できるようになります. コマンドの組合せの工夫次第で, ある目的の操作が簡単に行えたりします. いきなり上手に組み合わせることはできなくても, 『こんなことができるのでは?』と想像力を豊かにしていろいろ試してみてください.

コマンド入力の約束

以下にコマンド入力時に共通した約束を列挙します.

もし引数(オプションやファイル名)を指定する場合は,

引数の分類

コマンドには1)引数がいらないもの, 2)引数を必要とするもの 3) 場合によって引数がいるものがあります. 引数を与える場合, 以下のものが考えられます.

  1. オプション (スイッチ)
    コマンドの動作を変化させるものです. 多くの場合 "-" (マイナス, ハイフン)に続く英文字で指定.
  2. ファイル名
    相対パスあるいは絶対パスで指定したファイルに対して なんらかの操作をする場合.
  3. 文字列
    以上2つに分類できないもの. 例えば, 日付の様なものやログイン名, 出力したい文字そのものなど.

man についての予備知識

man は UNIX のコマンドマニュアルを表示するコマンドです. あるコマンドの動作, 引数の付け方の詳細は man を見るのが王道です. また一度は man 自身のマニュアルに目を通し, 少なくとも下記のことがらを チェックしておきましょう.

  1. man に限らず, 多くの UNIX の解説書で使われるコマンド書式の約束事が書かれています.
  2. コマンドの内容によって章 (section) が存在します. 例えば passwd(1) と passwd(5) はまったく異なる内容の説明です.
  3. マニュアルページは決まった構成で書かれています. ("名前", "書式", "説明"... ) この構成を知っていると, 知りたいことがらを探すのに役立ちます.

UNIX の代表的なコマンド一覧

UNIX のコマンドも, やはり実体はファイルです. これらは /bin, /usr/bin, /sbin などにあります. 以下に使用頻度の高いコマンドの一覧と意味, 簡単な使い方をあげます. 詳細な利用方法そのマニュアルを man コマンドで参照してください. なお, man で表示されるマニュアルは一定の書式, 約束事にしたがって書かれています. マニュアルページで使われている記号の意味等を知るためにも man コマンド自身のマニュアル(man man と打つ)に是非目を通してみてください.

UNIX の代表的なコマンド一覧
コマンド名 意味
adduser 新規ユーザーを追加する.
alias コマンドに別名(エイリアス)をつける
cat ファイルの中身を標準出力へ表示する
cd 現在のディレクトリ(カレントディレクトリ)を、 指定されたディレクトリに変更する
chmod 指定されたファイルもしくはディレクトリのモードを変更する.
chown 指定されたファイルもしくはディレクトリの所有者や所有グループを変更する.
cp ファイルをコピーする
echo 文字列を表示する
export 環境変数として変数を設定する
less 指定されたファイルを表示する.
ls ファイルやディレクトリの一覧を表示する
man オンラインマニュアルを表示する.
mkdir 指定された名前のディレクトリを作成する.
more 指定されたファイルを表示する.
rm ファイル(ディレクトリも含む)を削除する.
rmdir 指定されたディレクトリを削除する.
passwd 指定されたアカウントのパスワードを変更する.
pwd カレント・ディレクトリを表示する.
set 現在設定されている環境変数を一覧する
vipw パスワードファイルである /etc/passwd と /etc/shadow を編集する.
finger ログインしているユーザの情報の表示

man


ls


cat


cd


mkdir


rm


rmdir


more


less


passwd


pwd


adduser


vipw


chmod


chown


finger


export


echo


alias


set


cp





最終更新日: 2002/10/25(やまだまなぶ) Copyright © 2002 inex