インストール後の設定

  1. Debian GNU/Linux 12.5(bookworm) のインストール手引き

  2. インストール後の設定
    [2.1] sudo の設定
    [2.2] 一般ユーザの追加
    [2.3] 必要パッケージのインストール
    [2.4] 言語設定
    [2.5] X サーバの起動
    [2.6] ネットワークの設定確認
    [2.7] ブラウザで日本語入力設定
    [2.8] 参考文献

  3. [付録]1 : GPT について

インストール後の作業

パッケージ更新の確認

 $ export  LC_ALL=C 

su コマンドで管理者権限でシェルを動かします. パスワードを要求されますが, ここでは root のパスワードを入力してください.

$ su
passward:
# apt update

/sbinのパスを通す

/sbin は, System BINary の略で, コンピュータの管理者が用いる実行ファイルを格納するディレクトリです. デフォルトの設定だと/sbinのパスが通ってないため, 管理者権限で用いるコマンド (adduser, fdisk, halt など) を使用する際に, そのコマンドのパスを指定しないと実行できなくなってしまい非常に不便です. そこで, .bashrcに以下の文を追加してください.

# vi ~/.bashrc
 export PATH=$PATH:/sbin

.bashrcを読み込みます

# source ~/.bashrc

[2.1] sudo の設定

[2.1.1] sudo の意義

情報実験のように複数の人間で PC を管理することを考えましょう. この場合, 複数の人間が root になる必要がありますが, ルートのパスワードを共有するのはセキュリティ上最悪です. このような場合は sudo コマンドを用いて, ある特定のユーザが root 権限でコマンドを実行できるようにしましょう.

ここで注意しておきたいことは, 今後 Linux にログインするときには, root でログインしてはいけません. root は何でも出来ますので, 誤って重要なファイルを消してしまう可能性があります. 作法として, 本当に必要な場合にだけ root になるようにしましょう.


[2.1.2] 実際の設定

まず sudo をインストールします.

root になったら,apt update し, sudo コマンドをインストール.
 # apt update
 # apt install sudo

インストール終了後, sudo を用いることで, 例えば hoge さんが, 自分のパスワードを用いて別のユーザ (例えば, 以下の設定では root) の権限でコマンドを実行できるようします.

/etc/sudoers を編集します. visudo コマンドを実行します.

# visudoEnter

以下の 1 行を追加します (hoge は sudo 権限を与えるアカウント名).

hoge ALL=(ALL:ALL) ALL

各フィールドの意味は次の通りです.

今回の実習では, 各情報実験機の受講生と VTA に sudo 権限を与えて下さい.

[2.1.3] 使い方

使い方は, 使いたいコマンドの前に sudo と付け加えるだけです. 例えば /etc/shadow は root しか見ることの出来ないファイルですが, sudo でルート権限が与えられているユーザの場合は

$ sudo cat /etc/shadowEnter

とすることで見ることが可能です. 但しパスワードを聞かれますので, その時は自分自身のログインパスワードを入力して下さい.

また, root に成り代わって作業を行う際には,

$ sudo -sEnter

としてください. root から一般ユーザに戻る際には

# exitEnter

としてください.

[2.2] 一般ユーザの追加

インストール時には「root」と呼ばれる管理者用と, 1 人のユーザアカウントしか作りませんでした. VTA と受講生全員のアカウントを作成しましょう. 具体的な方法は 情報実験第 2 回の資料を参照して下さい.

[2.3] 必要パッケージのインストール

以下の必要なパッケージをインストールします.

パッケージのインストールには apt コマンドを使います. 使用例は以下のとおりです. 必要パッケージをすべてインストールしましょう.

# apt install openssh-server
# apt install x-window-system-core xserver-xorg xfce4
  xfce4-terminal
# apt install firefox-esr
# apt install uim uim-anthy
# apt install imagemagick tree bc gnuplot gnuplot-x11
  vim emacs 

[2.4] 言語設定

デフォルトの言語設定を英語にする.

# dpkg-reconfigure locales

以下のように [Space] キーでチェックを入れる.

[*] en_US.UTF-8 UTF-8

システム標準の環境変数として設定するデフォルトロケールを尋ねられるので「en_US.UTF-8」を選択.

日本語環境にしたいときは各自で

$ export LANG=ja_JP.UTF-8

とすればよい. X を上げているときは一度落とす必要がある.

[2.5] X サーバの起動

デフォルトの設定では GUI でのログイン設定であるため CUI でのログイン設定に変更する.

# systemctl disable lightdm.service

Xを立ち上げる前に reboot をします.

# reboot 

それでは最後に X を立ち上げます.
X を起動するには, 以下のコマンドを実行します.

$ startxEnter

[2.6] ネットワークの設定

最低限 Unix 3:internet 「つながらない!そんなとき -ネットワークトラブル対処法-」 で行ったように, 自分のマシンのネットワーク設定が正しいかを, ifconfig, netstat, ping, traceroute コマンドを用いて確認してください.

[2.7] ブラウザで日本語入力設定

ブラウザで日本語入力するための設定を行います.

日本語入力用にキーボードの設定をする. /etc/default/keyboard の中の pc105 を jp106 へと書き換える.

$ sudo -s
# vi /etc/default/keyboard

一度再起動し, 変更した設定が再起動しても維持されていることを確認したらブラウザの確認へ.

# reboot

ブラウザを起動し, INEX のレポート投稿システムの画面などで日本語入力が可能か試してください. 日本語入力と英語入力の切り替えは Shift + Space ,または全角半角キーで行います.

$ export LANG=ja_JP.UTF-8
$ startx

もしもうまくいかない時はいろいろ試行錯誤してみましょう.

時間が余った場合は,付録へどうぞ.

付録1 : GPT について

[2.8] 参考文献


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最終更新日: 2024/05/29 (吉川 颯真) Copyright © 2000-2024 inex