postgreSQL のインストール

postgreSQL のインストール作業の手順を書き記す。インストール方法は Web サイトからソースをダウンロードする方法をとっている。CD-ROM を使ってインストールする方法は付録参照のこと。

インストール環境

手順

1. postgreSQLの専用アカウント postgres を作成

postgreSQL の専用アカウントとして、postgres を作成する。

# adduser postgres


※ トラブルシューティング

この時、

postgres :The user 'postgres' already exists.

ユーザ名 postgres は既に存在しているといわれることがある。これは、

$ ls /home/

で確認しても見つからないユーザである。

システムユーザとして postgres が既に存在しているためである。このユーザ postgresの存在は /etc/passwd/ にあり

$ less /etc/passwd/

で、確認することができる。


2. ソースディレクトリとインストールディレクトリの作成

インストールディレクトリとして /usr/local/pgsql をソースディレクトリとして /usr/local/src をそれぞれ作成。

# mkdir /usr/local/pgsql # mkdir /usr/local/src

ディレクトリの所有者を postgres に変更

# chown postgres:postgres /usr/local/pgsql # chown postgres:postgres /usr/local/src


3. ソースファイルのダウンロード

ここからは、ユーザ postgres で作業を進める。postgres になる。

# su - postgres

postgreSQL のミラーサイトリスト http://www.postgresql.org/ から、日本のミラーサイトへ行く。ここから postgreSQL をダウンロードする。今回はダウンロード先のディレクトリを /usr/local/src/ とした。


4. ソースファイルの展開

ソースファイルを展開する。この作業はソースディレクトリで行う。
(postgres$ は postgres でコマンドを実行する事を示す。)

postgres$ cd /usr/local/src
postgres$ tar zxvf ~/tmp/postgresql-7.1.1.tar.gz


5. パッケージの作成

ファイルが展開されたら postgresql-7.1.1 パッケージを作成する。
まず、ディレクトリ postgresql-7.1.1 へ移動する。

postgres$ cd postgresql-7.1.1

パッケージを作成する。
いろいろとオプションをつける事ができるがここでは、日本語を使えるようにするものと、
syslog を使ってログをとれるようにするオプションをつけることにする。

postgres$ ./configure --enable-multibyte=EUC_JP --enable-syslog


トラブルシューティング

エラーメッセージが出たエラーメッセージの内容とそのエラーに対する対処は以下の通り。

checking for readline... no
configure: error: readline library not found
If you have readline already installed, see config.log for details on the
failure. It is possible the compiler isn't looking in the proper directory.
Use --without-readline to disable readline support.

--without-readline オプションを付ける。

configure: error: zlib library not found If you have zlib already installed, see config.log for details on the failure. It is possible the compiler isn't looking in the proper directory. Use --without-zlib to disable zlib support.

--without-zlib オプションを付ける。


6. インストール

インストールするには

# make install

を実行する。


付録 : CD-ROM からインストールする場合

3. ソースファイルのダウンロードで、Web サイトからソースをダウンロードするかわりに、参考文献にあげた書籍に付属の CD-ROM を使ってインストールを行う場合の手順について捕捉する。この場合、CD-ROM をマウントする必要がある。

# mount /dev/hdb/ /cdrom/

パスはここでは /dev/hdb/ だったが、CD-ROM のファイルシステムがどこにあるかによって異なる。
/etc/fstab に書いてある設定に合わせてパスを書く。


※ トラブルシューティング

mount: スペシャルデバイス /dev/hdb が存在しません

などといわれたら CD-ROM のファイルシステムのある場所が間違っていると思われる。


※ マウントの予備知識

マウントとはフロッピーディスクドライブなどのデバイスと
ハードディスクのファイルシステムをつなげること。
マウントすることによりフロッピーディスクや CD-R の読み書きができるようになる。
ファイルシステム /dev/hdb を/cdrom/ にマウントするには

# mount /dev/hdb /cdrom/

などとすればよい。
マウントを外す(アンマウントする)には

# umount /cdrom/

また、マウントの設定ファイルは /etc/fstab にある。

参考文献

postgreSQL 7.1.3 日本語ドキュメント

URL : http://osb.sra.co.jp/PostgreSQL/Manual/PostgreSQL-7.1-ja/
Software Research Associates, Inc. Open Source Solution Division

PC UNIX ユーザのための PostgreSQL 完全攻略ガイド 改定第3版

石井達夫 著 / 技術評論者 / 2001
postgreSQL のインストール方法が詳しく解説されている。 またオプション等の解説が詳しく述べられている。 また、付属 CD-ROM がついており、この CD-ROM から postgreSQL を インストールできる。


最終更新日: 2002 12/02
文責: 北守 太一 kitamo@ep.sci.hokudai.ac.jp