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島弧深部の岩石が露出する日高山脈:
マグマの源を見る

『岩石標本』展示担当:新井田清信



トーナライト質マグマの生成

「日高島弧」の深部でできたさまざまな変成岩の変成温度・圧力の見積もりから,「日高島弧」は,当時約34 ℃/km 以上の高い地温勾配をもっていたと見なされています.
 図のように,「日高島弧」の地下深部は温度が約850℃以上になっていて,地殻最下部のグラニュライトは,大規模に融解してトーナライト質マグマを発生しました.


 グラニュライトの部分融解によってできたマグマが上昇中に冷えて固まると,展示標本のようなトーナル岩ができます.主に黒雲母・斜長石・石英などの鉱物からなる深成岩で,特徴的に青緑色の菫青石を含みます.また,大小さまざまの解け残った変成岩ブロックも含まれていて,いちじるしく不均質な岩石です.
 地殻深部が溶けてできたマグマと溶け残り変成岩が混在するこのような岩石は,古くから「ミグマタイト」と呼ばれ,日高山脈の脊梁をつくっている代表的な岩石です.

 北海道大学総合博物館展示標本
 岩石名:菫青石トーナル岩
    (cordierite tonalite
 標本番号:H0007
 別名:ミグマタイト
 地質区分:日高変成帯主帯 中部トーナル岩
 採取地点:えりも町ニカンベツ川上流
 主要鉱物:黒雲母(黒褐色)・斜長石(灰白色)
     ・石英(無色透明)・菫青石(青緑色)

電子メール:kiyo@ep.sci.hokudai.ac.jp

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