ある日の失敗
inex のミーティングを終え、
晩飯をコンビニで買って院生室に戻ってきた。
晩飯を食い終わった後、S藤からキャ○メルコーンの袋を無言で手渡される。
M政:「どうしたの?」
S藤:「まぁ喰ってみてくれ。」
M政:「なんだと思う?」
W川:「わかんない。」
とりあえず一つ手にとって口にしてみる。
クシャ
M政:「うっ…」
W川:「今の音で何かわかった。」
すっかり湿気っている。
W川は常食している柿○ーに入っているシリカゲルを取り出す。
W川:「とりあえずこれを入れとけ。」
M政:「開けっ放しにしておくなよ!」
S藤:「こんなんで大丈夫か?」
W川:「そうだ、レンジで温めればいいんじゃない?」
S藤:「無理だろ。」
M政:「まぁとりあえずやってみようぜ。」
W川:「シリカゲルは出しとけよ。」
M政:「そうだな。」
レンジに入れてボタンを押す。
数十秒後、異常な音に気付いてレンジを見ると、
ガラスの向こう側で赤い火がたくさん見えた。
慌ててレンジを止めたが白い煙がもうもうとレンジから漏れ、
異臭を放っている。
少し待ってからレンジを開けてみると、袋が半分くらいに縮んでいる。
W川:「やばいんじゃないこれ?」
M政:「とりあえず窓を開けないと。」
W川:「もう開いてるから大丈夫。」
S藤:「すげー臭いだな。」
レンジから取り出してみると少し焦げ臭いが、甘い香りがする。
M政がターンテーブルにこびり付いた袋をはがしている時、
奇声が聞こえた。
うぇぇ
袋に張り付いていたキャ○メルコーンを喰ったらしい。
しばらくして、同じ階にいるS田先生が院生室にやってきた。
S田:「何の臭い?」
M政:「あ、S田先生。」
S田:「この階中に変な臭いが充満しているんだけど?」
W川:「すいません、レンジで失敗しまして。」
M政:「毒ガスじゃないので大丈夫です。」
本当に大丈夫か?
S田先生の後も変な臭いの正体を求めて次々と人がやってきた。
最終的には最上階の11階まで異臭が到達したらしい。
A澤さんは某教授の部屋だと思って鍵を借りて開けて確かめたそうだ。
レンジはあきらめ、鍋に移して火で炙る事にした。
W川:「こんなもんじゃないかな?」
M政:「お、匂いはいいねぇ。」
M政:「どれ、一つ喰ってみるか。」
W川:「食べられそう?」
M政:「けっこういけるよ。」
W川:「マジで?」
M政:「多少焦げ臭いけど…うぇぇ」
後味が強烈だった。
院生室に来た人にも勧めたのだが、誰も食べてくれず
少し焦げているキャラ○ルコーンは数日たった今も院生室に置いてある。
02/09/01 作成