顕微鏡写真


流体包有物

流体包有物

-350ML 石見下盤新脈産

流体包有物とは、鉱物が熱水から沈殿して成長していく際に周りの
熱水を取り込んだもので、鉱物が形成された環境を推測するために
分析したりする。

写真は sphalerite の透過顕微鏡写真。
純粋な sphalerite は無色透明だが、不純物(主にFe)が入ってくると
だんだん黒くなってくる。
写真の濃淡はその不純物の量を反映している。

中央部におむすびのような形をしたものと台形のものと二つ見えるが、
よく見ると大小さまざまな形をした流体包有物がたくさん見える。
内部に見えるのは泡で、実際に流体包有物が取り込まれた時には
(通常は)一相であり、常温常圧下では二相に分離している。

内部の流体の化学組成は主に H2O と NaCl で、KCl や CaCl などもある。
また、高度変成岩中の流体包有物中には CO2や CH4などが
含まれていることもある。


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