第三期卒業生贈桜星会歌 朝葉末の 加藤義夫君 作曲 角倉邦彦君 作曲 1. 朝葉末の露を受け 夕歸鳥の影宿し 曙匂ふ石狩に 玉の泉と湧きしより 思へば茲に三歳の 過ぎにし水路を偲ぶ哉 2. 大気は凍り雪もやの 荒れし廣野の面をこむ 時しも高く天界に 光芒強き北極星 いさごと光る星くづは 我をばめぐり走るなり 3. かつらの若芽色も濃く 森に生氣の溢る時 奇しき天地の靈受けて 大和心と咲き出でし 蝦夷の深山の山櫻 我等が理想此處にあり 4. 雲漠々に水ゆるぎ 大野の心我にあり 眞理求めて息まざる 久遠の望我にあり 衆愚の聲にまどはざる 我に男の子の覺悟あり 5. 消ゆる榮華を夢に見て 虚しき名をば人よ追へ 北の荒野に三百の 健兒浮雲を嘲りつ 永遠に變らぬ美土に 注ぎし汗の寶を求む 6. 黄花の牧に新緑の 森に鍛へよ鐵の腕 紅葉彩どる野に山に 吹雪の里に思想錬れ 勉めよ奮へ我友よ やがてぞ起たん時は來ん