昭和十一年
水泳部部歌 -創立十五周年を記念して-
築城武義君 作歌
柳沢三郎君 作曲

1.
春猶淺し北溟の州
雪消のましみづ併せ來る
石狩川の清流にも
我等が力譬ふべし
健き心の丈夫は
脾肉の嘆を喞つ哉

2.
見よ清澄の北斗の蒼穹
壯厳の氣は充つるなり
意気と熱情とに培はれ
我等が承けし伝統の
歴史は經りて十五年

3.
楡の樹林に斜陽は射して
郭公の啼聲哀れなり
飛沫の虹も消ゆる頃
営み終へて波静か
朋友が友情の熱ければ
血涙の日の夢悲し

4.
あゝアカシヤの白花咲きて
石狩の原野に風渡る
大地に立ちて吾呼べば
若き生命の胸に充つ
いでや制覇の剛劍を把り
津輕の海峡を超え行かん