昭和十六年寮歌 湖に星の散るなり 切替辰哉君 作歌 岡田和雄君 作曲 (1 繰り返しなし) 1. 湖に星の散るなり幽けさよ 松の火燃えて 漕ぎ出づる愛奴の漁舟の 岸辺佇ち沁々眺む 旅の日ははや暮れゆきぬ 夢に酔ひ夢にぞ歎かん 汚れなき心を慕ふ 大いなる支笏の湖よ 花若く我汝が許に 希望満ち今宵宿らん 2. 轟けるかの雄叫びよ創造の 歴程一路新しき使命に捧ぐ 幸の今日にしあれば 忍苦して欣求むるところ 得べくして得べからざりし 秀麗はしきまことの道ぞ 近くして遙かなる哉 若き世の秩序を背負ふ 洋々の日と倶にゆかなむ 3. 乾坤に伏し祈るなり栄光あれ 祖国の生命決意する 光眩ゆく手に取りぬ楡の嫩葉 葉脈の強きを讃ふ 草々のたふれ生れて 春青み辛夷咲くなり 逍遙の原始林蔭清く 暢び行かん我が民族の 逞しき息吹き感じぬ 4. 立て歩め光の中を国民の 重き責任負ひ燦めきの 星辰は語らひ微香る大地囁きぬ 甦生へる征覇のいくさ祝歌ふ 吾等が双頬に 失はじ高きが矜持護り来し 伝統の法火 浄らかに燃え熾る刻 継ぎ行かな来ん若人に