昭和六十一年度寮歌 陽春新しき 原澤辰明君 作歌 山森聡君 作曲 (1,2,3,4 了なし繰り返しあり) 1. 陽春新しき希望満つ 恵迪寮に若き男子等が 野心も赤き夕手稲 鳴呼力もて進まんか 2. 盛夏短かくてストームに 太鼓音闇に消えるかな 朝の日露に寮歌の声 鳴呼轟くかこの石狩平野 3. 夕暮風の涼しさに 楡の悲しみ知れるかな 雁より暮れる原始林 鳴呼我が憂ひすずろかな 4. 北溟粉雪に荒ぶれど 詩を忘却れぬ若人が 理想の存在求めつつ 鳴呼その自治寮創造くかな 5. 淡き憧憬に焦れ来る 拙き言葉操りて 胸の内を打ち明けし 鳴呼この青春も早や行かん 6. 宴の酔狂も静寂まりて 沈黙の彼方微かなる 郭公の啼声の清らかさ 鳴呼この初夏も過ぐるかな 7. 北斗煌く晩秋夜 望月写す支笏湖の波 明日の旅路を思いつつ 鳴呼涙して更くる夜 8. 疎々たる原始林に我一人 白雪舞う木立烈風強く 冷徹たき真理索めんと 鳴呼声もなく迪を行く 9. 春も巡れる四度に 若き明日の祝極と 南風頻りに頰を打つ 鳴呼この別離永却からず