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■ 準備 / 出発風景 (3月5日)
2002年3月5-7日, 私達はサロマ湖観測チームに同行した. 観測期間中は東岸の栄浦に滞在し
そこから毎日氷上の観測地点(アイスステーション)までスノーモビルで向かった. サロマ湖
は見渡す限りの氷に覆われ, あたかも真っ白い平らな大地の上にいるような錯覚を覚える.
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■ 氷の切りだし / アイスアルジー (3月5日)
観測機器を沈めるためにドリルで開けた穴をのこぎりでつないで大きな穴を開ける.
実は, 私達の興味は沈められた観測機器ではなく氷の中に生きるアイスアルジーに
あった. 引き上げられた氷を裏返してみると...
生物の生命力に驚かされる光景.
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■ アイスコア採取 (3月7日)
氷上の静寂を破るごう音. 氷のコアサンプルを採集するドリルを回すエンジンの音だ.
ドリル内は空洞になっていて, ドリルが氷を突き破るとその中にコアが収まるという
仕組みになっている. 取り出されたコアはいくつかの層になって氷の成長の記録を
残している. 北大低温研の豊田先生に解説していただいた.
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■ 照度計回収 (3月5日)
大きな氷の塊を引き上げる. 照度計は頭の先を氷の底面(裏側)に突き刺した状態で
回収された. この照度計の位置が氷の成長過程を知る重要な手がかりとなる. 北大
低温研の河村先生の解説によれば, 氷は海水が凍って下に成長するばかりではなく
上にも成長するという. 近年この氷の上への成長が氷全体の成長に大きな影響を与
えていることが分かってきた.
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■ 積雪観測 (3月7日)
氷の成長を考える時, 積雪は成長を妨げる効果を与える. 雪が断熱材の役割を果たしている
ためである. 実際, 積雪内の温度は内部程高く表面に行く程低い. 決まった体積で採集さ
れた雪は, 研究室に持ち帰り密度, 塩分濃度などの測定を行う.
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