$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ 森羅万象セミナー 第 46 回 http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~sinra/ $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ 時 : 2 月 15 日 (木) 13:30 〜 17:00 場所: 理学部 3 号館 3-404 室 木田重雄 (核融合科学研究所) 13:30 その1 『乱流中の浮遊線の伸張率』 15:00 その2 『回転する球殻中の熱対流によるMHDダイナモ』 ===================== 乱流中の浮遊線の伸張率 ===================== 乱流中の物質混合あるいは拡散は,大気汚染や燃焼の問題とからんで,実用的にも 重要である。 浮遊物質の混合効率の指標のひとつとして,界面の面積の増大率が 有力である。 本セミナーでは,界面を構成する線分に着目し,その伸張率を乱流の 数値シミュレーションにより算出する。 乱流中の浮遊する線分は,平均的として, その長さが指数関数的に伸びることが知られており,伸張率もすでに他の研究 者によってなされ,それが決定版とされている(Girimaji and Pope J.F.M 220 (199 0) 427)。しかし,彼らの計算には,伸張する浮遊線の統計の取り扱いにおいて, 基本的なミスがあり,正しい伸張率を30%程度過小評価した結果となっている。 流れに流される線や面に関する統計を考察する場合の注意点を指摘する。 ==================================== 回転する球殻中の熱対流によるMHDダイナモ ==================================== 地球や太陽など,回転する天体は,しばしば磁場を伴う。 そして,異なる天体の磁場の時空間構造に共通する 特性がいくつか認められる。たとえば,最も減衰しにくく, 遠くにまで影響を及ぼす双極子成分は,地球や太陽では, その軸が天体の回転軸と平行に揃う傾向があり, 周期的または不規則に,その方向を逆転する。しかし, 他方,双極子磁場の軸の向きが回転軸からずいぶん 離れている天王星のような天体の存在も忘れてはならない。 このような特性をもつ磁場の形成過程の本質を探ることが, われわれの研究の主たる目標である。本セミナーでは,特に 地球磁場に着目する。地磁気の形成・維持機構として最も 有力な説のひとつに,地球内部の外核内で主として溶融鉄で できている電磁流体の対流運動によるとするものがある。 この部分を回転する球殻内の電磁流体の運動として定式化し, 電磁誘導方程式と連立して,磁場の形成機構,特に対流渦 運動と磁場の相互作用を議論する。 世話人:林祥介 # 諸事情により、変更や追加のある場合があります。 # 話題希望要望サポーター、大募集中です セミナー幹事:横畠 徳太