$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ 森羅万象セミナー 第 79 回 http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~sinra/ 前坂たけし ( 北海道大学 大学院 理学研究科 地球惑星科学専攻 ・名古屋大学・地球水循環研究センター委託研究生 ) 『中国大陸上の梅雨前線における降水形成機構とその役割』 日時: 11/21(木) 17:00 - 18:00 場所: 3 号館 402 号室 $$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ [要旨] 初夏の中国大陸上では,北緯40度付近を境に温暖な亜熱帯気団と比較的低温な 寒帯気団が分布しており,亜熱帯気団の内部は南側の湿潤なモンスーン気団と 北側の乾燥した大陸性気団に分けられる.そのモンスーン気団と大陸性気団の 境界に梅雨前線が形成され,その梅雨前線は恵みの雨をもたらす一方,大規模 な洪水をもたらす.しかし,梅雨前線に伴うメソスケールの降水システムの観 測的研究は,日本や台湾付近では数多く行われてきたが,中国大陸上ではほと んど行われていない. 本発表では,1998年の梅雨期に中国大陸上の梅雨前線帯内部の降水システムを ターゲットとして行われた GAME/HUBEX という観測プロジェクトで得られたデー タを使用して,中国大陸上の梅雨前線帯内部にどのような降水システムが形成 されていたかを明らかにする.そして,中国大陸上の梅雨前線は季節進行に伴 い,その位置が刻々と変化するが,それに伴い梅雨前線帯内部の降水形成機構 にどのような違いが見られたかを比較する. 最後に,中国大陸上の梅雨前線に伴う降水システムが気候学的にどのような役 割を果たしているかを議論する. -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- 北海道大学大学院 理学研究科 地球惑星科学専攻 惑星物理学研究室 博士課程 1 年 高山 歌織 (TAKAYAMA Kaoru) E-mail: kaorun@ep.sci.hokudai.ac.jp Tel: (011)706-4494 (内線 4494)