七十一番職人歌合
《七十一番職人歌合下》

 六十三番
暮るまで待をくれたるきおい馬心ならずや月にのるらん
影法師みぐるしければ辻ずまふ月をうしろになしてねる哉
  左右。ともに心詞くみあひたるけいばすまふなれば。勝負ありがたし。よき持たるべし。

   競馬組

むかしは。
上ざまにも
もてなされし事の。
今はこの氏人のみに
のこりて。

   相撲取

道のおもひ出に。
相撲の節にめさればや。

おい馬のをくれはてたる我なれや取つきがたき恋もする哉
わが恋はさつまの氏のおさなれやかたてにだにも逢人のなき
  左右。おもしろくきこゆ。猶右は。かの氏おさがあふ人のなかりけん。よくとりよれり。可為勝。

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坪田 敦緒 / tsubota@ep.sci.hokudai.ac.jp