解題・ワ行
《和歌題林愚抄》わかだいりんぐしょう
→題林愚抄
《我春集》わがはるしゅう
一茶の句文集。 1冊。文化 8年(1811)の発句・連句・随筆文を書き記したものであるが、文化 3年の作品が入り込んでいる。
一茶編の最初の句文集。題は巻頭「我春も上々吉ぞ梅の花」によるものだが、本人の題したものではない。
引用元は「一茶全集」(藤女子大学図書館蔵)。
・我春集
《和歌八重垣書込》わかやえがきかきこみ
元禄13年(1700)刊の歌学書「和歌八重垣」に一茶が別の紙を綴り、いろは順に語彙を綴ったもの。
長期間に亙って徐々に書かれたものらしい。寛政年中の西国行脚の頃を含む期間に書き連ねられたものか。
引用元は「一茶全集」(藤女子大学図書館蔵)。
・和歌八重垣書込
《和漢乗合船》わかんのりあいぶね
落月堂操巵著の浮世草子。正徳 3年(1713)刊。 6巻 6冊。ある話題について日本と朝鮮から語られる形式の怪談集。
従って序には「倭韓乗合船」とある。引用元は「叢書江戸文庫」(札幌大学図書館蔵)。
・和漢乗合船
《和訓指掌略》わくんししょうりゃく
辞書。海北若沖編著。「和訓類林」に附されている場合が多い。「日本書紀」に出てくる漢字の和訓をいろは順に配列した辞書で、
人名や地名も含まれている。引用元は「日本古典全集」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・和訓類林・和訓指掌略
《和訓類林》わくんるいりん
7巻の辞書。海北若沖編著。宝永 2年(1705)成。六国史やその他和漢の書籍29種に出てくる漢字の和訓を集成したもので、
その数25,000に達する。のちに信用度のさらに高い資料が見つかるにつれ、本書をもって資料となし得ない場合も出てはきたが、
和訓集成の先鞭をつけた功績は極めて大きい。引用元は「日本古典全集」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・和訓類林・和訓指掌略
《和字正濫鈔》わじしょうらんしょう
5巻 5冊の語学書。契沖著。元禄 8年(1695)刊。仮名遣いの乱れを正すために、貞享(1684〜88)初年あたりから「倭名類聚抄」以前の文献から用例を収集し、
もって基準を示そうとした書。万葉研究を進めるうちに仮名遣いが定家のそれと異なることを見出だし、
古例を集めて一定の規則を探り、これに準拠すべきであることを主張した。対して翌年に橘成員が定家仮名遣いに拠る「倭字古今通例全書」を出し、契沖批判を試みた。
引用元は「契沖全集(岩波書店版)」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・和字正濫鈔
《和字正濫通妨抄》わじしょうらんつうぼうしょう
5巻 5冊の語学書。契沖著。元禄10年(1697)成。橘成員「倭字古今通例全書」が「正濫鈔」を攻撃するものとみて、
反駁論難すべく草したもので、稿本のみが存する。引用元は「契沖全集(岩波書店版)」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・和字正濫通妨抄
《和字正濫要略》わじしょうらんようりゃく
1巻の語学書。契沖著。元禄11年(1698)刊。「和字正濫鈔」にある語のうち約300について典拠を示しながら詳述したもの。
のち契沖説による仮名遣いは、明治以降現代仮名遣いの採用まで一般に行われた。引用元は「契沖全集(岩波書店版)」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・和字正濫要略
《和州旧跡幽考》わしゅうきゅうせきゆうこう
20巻15冊の地誌。林宗甫著。延宝 9年(1681)刊。各郡別に大和国の名所旧跡について考証した書。
外題を「大和名所記」という。引用元は、「版本地誌大系」所収「大和名所記」(札幌大学図書館蔵)。
・年表一・野見宿禰
《わすれのこり》わすれのこり
四壁庵茂蔦著。序はあるが成立年不詳。 2巻。上巻62条、下巻50条に亙り江戸の社会風俗について記す。
引用元は「続燕石十種(国書刊行会版)」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・わすれのこり
《わすれ花》わすればな
半一・松化編(実際は几董編か)の俳諧撰集。天明 2年(1782)成立。松化が江戸にやってきた際に、松化が口誦したという15句を巻頭に置き、
夜半亭一門の句をその後に連ねたもの。引用元は「天明俳書集」(札幌大学図書館蔵)。
・わすれ花
《和田合戦女舞鶴》わだかっせんおんなまいづる
5段の浄瑠璃。並木宗輔作。元文元年(1736)大坂豊竹座初演。勇婦板額御前伝説を題材としたもので、
該伝説を扱った先行作としてある「ゑがらの平太」からは大きな影響を受けた。大勇力故の悲運に苦しむ板額女を描いた名作。
引用元は「叢書江戸文庫」(北海道大学大学院文学研究科冨田教授蔵)。
・年表一・和田合戦女舞鶴・野見宿禰
《渡鳥集》わたりどりしゅう
卯七・去来編の俳諧撰集。 2巻。宝永元年(1704)刊。昼巻には肥前を中心とする蕉門俳人の句を季節ごとに収める。
夜巻には去来の「入長崎記」を載せるほか、歌仙等を収める。引用元は「古典俳文学大系」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・渡鳥集
《渡奉公》わたりぼうこう
延宝 4年(1676)奥。上巻は245部に及ぶ俳書の書目を並べ、下巻に貞門の俳人による発句423句を四季類題別に収める。
引用元は「俳書叢刊」(藤女子大学図書館蔵)。
・渡奉公
《笑長者》わらいちょうじゃ
1冊の噺本。作者未詳。安永 9年(1780)刊。47話を収める。序には「子の初春」とあり、内容からこの年の刊行とみられる。
引用元は「噺本大系」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・笑長者
《笑の友》わらいのとも
5巻の噺本。作者未詳。享和元年(1801)刊。恐らくは広告で募ったものを編集したものらしく、江戸小咄の焼き直しが多い。
43話を収める。引用元は「噺本大系」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・笑の友
《笑の種蒔》わらいのたねまき
1冊の噺本。石部琴好作。寛政元年(1789)刊。作者は幕府御用達の商人であったが、同年刊の黄表紙で江戸払いを喰った。
41話を収める。引用元は「噺本大系」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・笑の種蒔
《わらんべ草》わらんべぐさ
大蔵虎明著の狂言伝書。 5冊。万治 3年(1660)成立。心構えや故実、演出技術などを説いたもの。
自派たる大蔵派偏重で公正を欠く憾みこそあるが、最古の狂言伝書として価値は高い。引用元は「日本思想大系」(北海道大学附属図書館本館蔵)。
・わらんべ草
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坪田 敦緒 / tsubota@ep.sci.hokudai.ac.jp