| 一 | 捕手柔習ふべし。成程用に立もの也。相撲はむかしは四十八手をとり。 柔捕手の如く手際を奇麗にはなれをよく投ルを上手と云也。先づ両方。俵の土中へ入り。行司団扇を合する時。 両方立しざつてなるほどゆるゆると手合。弓のかけ声の如く。声をかけ取しなり。予が若かりし時蓑島が相撲。 君の御側にて毎度見たり。むかしの四十八手をこばけ長右衛門と云名人有て。裏を付八十八手にしたり。 今時の相撲を見るに皆抓み合也。行司うちはを引ケば。はやつかみ付。無理に押付はね付するなり。 相撲にはあらで抓み合なり。むかしの行司と云は四十八手をおぼへ。一番一番に相撲の名を云。 取組の次第を云なり。相撲の者も行司の指図次第也。 |