梅津長者物語
《梅津長者物語地》
おのおの。庭になみゐたまひ。酒宴はしまり。しゆんなかれて。三々九度にをよへは。大こくのさかつきを。しゆらうしんへ。さし給
らうしん。ひきうけ。ひかへて。のたまひけるは。聞えし舞を。此たひ。み申さては。いつの折をか期すへき。一さしと。有けれは
大こく。打わらひ。かゝるめてたき御座しきに。何かいなひ申さん。はやし給へや。まはむとて。ゆさゆさと。立あかり
それかしか能には
一に。たわらを。あしにふみ。二に。にこと打わらひ。三に。酒をつくらせ。四。よの中まもりて。五。いつものきけんにて
六。無ひやうそくさいに。七。何事なくして。八。やしきをひろめて。九。こくらを。たてならへ
十□。□うとおさまれり。
と。まひおさめ。もとのさしきに。なをり給ふ
かくて大こく。おほせけるは。ほていおしやうの。ありさまを。見申すに。しゝあひふとく。たくましゝ。さためてちから。 つよからむ。すまひ一はん。まいらん。いさやとすゝめたまへは
おしやう。につこと。うちわらひ。かくたのしみの。ときなれは。さしきのけうに。なすへし。さらはあひてに。まいらむと。 衣とけさを。ぬきすて。ふくろの中より。はたのおひ。とりいたし。手縄をつよく引しめ。ゆるき出たまふ有さまは。ふくふくしくそ。みえにける
たいこくも。しやうゑぬき。出あひたまふありさま。ほていにおとらす。三郎殿。うちわを。おつとり。きやうしにて。 たかひに。手をつくしつゝ。三はむまて。とりたまへり。まんさの人々。これを見て。けうをもよほし。わらひあへり
十□。□うと…十に。とうと。
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坪田 敦緒 / tsubota@ep.sci.hokudai.ac.jp