Debian のインストール用ディスクを手元に用意します。 まだ作成していない場合は、 こちらを参照し、作成します。
用意するものは以下の通りです。
ここからは多くのメッセージが表示され、多くの設定作業を伴います。 レポートに書き漏らさぬよう、適切に記録をとることをお勧めします。
グループで作業しているのですから、1人が記録係、 もう1人が作業係、というように役割分担すると良いでしょう。
黒のアンダーラインはリンクではなく、 レポートを書く際に気を付ける事項を表しています。 見逃さないようにメモしておきましょう。
ブートシークエンスが上から順に、 フロッピーディスクドライブ、 CD-ROM ドライブ、 ハードディスク の順になっていることを確認して下さい。
異なっている場合は変更します。なお、 前々回の BIOS の設定の仕方に則って設定していれば、 特に変更する必要はありません。
rescue ディスクをフロッピーディスクドライブに入れ、 コンピュータを起動させます。
「boot:」と表示が出たら
(Enter キー)を押します。
「Insert root floppy disk ...」と表示が出たら
root ディスクをフロッピーディスクドライブに入れ、
(Enter キー)を押します。
Release Note が表示されるので、眺めて気分を味わいましょう。 Debian の開発者達に十分感謝した上で <Continue>。
インストールに関するメインメニューが表示されます。 このメニューを使って、Debian の各設定とインストールを行います。
「Next:」(次)の欄には、その時点で必要な項目が 自動的に割り当てられているので、基本的にこれを選ぶだけで設定を進められます。 「Alternate:」(代替)には、「Next:」に次いでその時点で選択する可能性の高い項目が 割り当てられています。
各メニュー項目は十字キーの上下で選択し、
(Enter キー)を押すことで、
そのメニュー項目の設定画面へ移る、または設定を決定します。
現在選択されている項目は、青く反転表示されます。
まれに十字キーで移動できない項目がありますが、この場合は Tab キーで移動します。
このメインメニューから抜けて途中で終了させるには、 メニュー項目最下部付近にある「Reboot the System」を選択/決定します。 但し、インストール途中で再起動すると、思わぬ問題が発生する場合がありますから、 原則としてインストールは最後まで通して行って下さい。
表示されるメッセージは全て英語ですが、嫌がらずに読めば、大抵分かるようになっていますので、 読み飛ばさぬよう願います。 ※レポートには、どのようなメッセージが表示されていたか、についても言及しましょう。
まず「Next (キーボードの設定)」を選択/決定し、 「qwerty/jp106: Japan」を選択/決定します。
これまでに FIPS により、ハードディスクの Windows 領域と Linux 領域を分割しました。 ここでは残りの領域をさらに、システム領域 / (ルート)と、ユーザー領域 /home に分けます。 なおメモリ(RAM)の要領が十分にあるので、スワップ領域は作らないことにします。
Debian をインストールするパーティションを作成するハードディスク(/dev/hda)を選択すると、 cfdisk が表示されます。
この画面では、十字キーの左右で実行項目(コマンド)の選択を、
十字キーの上下で操作対象となるパーティションの選択を行います。
(Enter キー)を押すと、
現在選択中の項目(コマンド)の実行を、対象パーティションに対して行います。
以下に選択可能な項目(コマンド)を対象別に示します。
項目(コマンド) | 効果 |
---|---|
Bootable | 起動可能であることを示すブートフラグを付けます |
Delete | パーティションを削除します |
Help | 操作ヘルプを表示します |
Maximize | パーティションの未使用領域を活用します。 ただし、他のOSでディスク管理した際に問題が発生する可能性があります。 |
パーティションの詳細情報を画面またはファイルに出力します | |
Quit | パーティション情報をディスクに書き込まずに終了します。 パーティション情報の変更はキャンセルされます。 |
Units | パーティションのサイズの表示を、MB→セクタ数→シリンダ数、 と切り替えます。 |
Write | パーティション情報をディスクに書き込みます |
項目(コマンド) | 効果 |
---|---|
Help | 操作ヘルプを表示します |
New | 新しいパーティションを作成します |
パーティションの詳細情報を画面またはファイルに出力します | |
Quit | パーティション情報をディスクに書き込まずに終了します。 パーティション情報の変更はキャンセルされます。 |
Units | パーティションのサイズの表示を、MB→セクタ数→シリンダ数、 と切り替えます。 |
Write | パーティション情報をディスクに書き込みます |
パーティションを作成するディスク (/dev/hda) を選択し、 残りの ** GB のうち、** GB を / (ルート)に、** GB を /home に分割します。 ** は好きな数字で置き換えて下さい。まあ、システム領域に 2 GB、 残りをユーザ領域といった具合で構わないでしょう。 また hda1 (Windows 領域) に付いていた boot フラグを hda2 (/ 領域)に 付けかえます。
最初の状態では、FAT32 のパーティションが2つあるわけですから、 手順としては、おおよそ次のようになるでしょう。
Name Flag Part Type FS Type [Label] size (MB) -------------------------------------------------------------------- hda1 Primary Win98 Fat32 ** hda2 Boot Primary Linux ** hda3 Primary Linux ** |
スワップパーティションを作成しなかったので、 メニューの "Next" には再度 "Partition a Hard Disk" が表示されます。 今回、スワップパーティション領域は取らないので、 「Alternate: Do Without a Swap Partition」 を選択/実行します。
「Next: Initialize a Linux Partition」を選択/実行。 /dev/hda2を選択(OK)します。
幾つか質問されますが、全てデフォルトのままにします。 最後にマウントポイントを / にするか聞いてくるので Yes を選択します。
メニューに戻ります。
/dev/hda3 も初期化したいので、 「Alternate: Initialize a Linux Partition」を選択/実行。 /dev/hda3 を選択(OK)します。
幾つか質問されますが、全てデフォルトのままにします。 最後にマウントポイントを聞かれるので、 /home を選択します。
※ここでどのような事が行われているのか、レポートで言及しましょう。
「Next: Install Operationg System Kernel and Modules」 を選択/決定します。 インストールメディア を聞かれるので、 first floppy driveを選択します。 パスを聞かれますが、デフォルトのままで結構です。 画面の指示に従ってフロッピーディスクを入れます。 rescue ディスク、driver ディスクが要求されます。
この間、フロッピーからのデータの読み込みに少々時間がかかるので、 今までの作業を軽くまとめてみると良いかもしれません。
「Next: Configure Device Driver Modules」を選択/決定。 以下のモジュールをインストールします。
※ここで言う"モジュール"とは何か、 及び各カテゴリの概要について、 レポートで触れることができればエライ。
「Next: Configure the Network」を選択/決定します。 途中で聞かれる「DHCP を使いますか」という質問には、 No を選択します(英語をよく読もう!)。
入力項目 | 入力内容 |
---|---|
ホスト名 |
joho** (** には情報実験機の番号を入力。最初に表示されてる debian は消す。) |
IP アドレス |
192.168.0.1** (** には情報実験機の番号を入れて下さい.
例えば joho01 ならば, 192.168.0.101)
|
ネットマスク | 255.255.255.0 |
ゲートウェイ | 192.168.0.1 |
ドメイン名 | ep.sci.hokudai.ac.jp |
DNS サーバ |
133.87.45.70 133.87.45.66 133.87.1.11 (各 IP をスペースで区切って入力) |
※"DHCP"とは何か、そして何故ここではNo を選択したか、 レポートにて言及できればなお素晴らしい。
「Next: Install the Base System」を選択/決定。 インストールメディア を聞かれるので、 first floppy drive を指定します。 パスを聞かれるがデフォルトのままで結構です。 画面の指示に従ってフロッピーディスクを入れましょう。
「Next: Configure the Base System」を選択/決定します。
「Next: Make Linux Bootable」を選択/決定します。 Linux のブートローダである LILO をインストールする場所を聞かれるので、 /dev/hda を選択します。
起動用 FD を作ることもできますが、今回は不要なので、 「Alternate: Reboot the System」を選択します。
「システムを再起動しますか?」と聞かれるので、 Yes を選択します。 自動的にリブートするので、OS がシャットダウンし終わったら、 CD-ROM やフロッピーは取り出しておきましょう。
再起動すると以下の質問が行われます。
パスワードを暗号化するプログラムとして md5 を用いるかどうか 聞いてくるので Yes を選択。 crypt よりも md5 の方が暗号化ルーチンとしては優秀。
Shadow Password を用いるかどうか聞いてくるので Yes (デフォルト)を選択。 シャドウパスワードに関しては *** 情報実験第 2 回 *** を参照のこと。
ルートのパスワードを設定するように要求される のでしかるべく設定します。 グループの中から今後このマシンを管理して行く root さんを選出して下さい。 同じグループ内の人にも、TAにも、 root のパスワードは教えてはいけません。 くれぐれもアカウントを共有しないで下さい。 というわけで、今後はTAの代わりに責任をもって管理することが要求されます。 パスワードの付け方に関しては *** 情報実験第 2 回 *** を参照のこと。
ここでは作成しなくて結構です。 No を選択しましょう。
PCMCIA は使わないので Yes (デフォルト)を選択。
PPP は使わないので No (デフォルト)を選択。
※PPP とは何でしょう? 何故ここでは使わないのでしょうか。 レポートにて言及してみましょう。
Debian GNU/Linux では、ソフトウェア(パッケージ)を全てネットワーク上からダウンロードし、 インストールすることが出来ます。この機能を apt というソフトウェアが担っています。 (どこにどのように Debian 用パッケージが集積されているかについては、 こちらを参照のこと)
パッケージのインストール画面では、まず apt の設定方法を聞かれるので、 edit source by hand を選択します。
するとエディタ ae が起動します。 ここでは Debian 用パッケージを、ネットワークの何処から取得するかを記述します。
画面上部には ae におけるコマンド一覧が、画面下部には実際の編集画面が表 示されます。画面上部に書かれているコマンドは、「^A^B」といった風ですが、 この場合、Ctrl キーを押しながら A を押し、続いて Ctrl キーを押しながら B を押す、という意味です。編集画面にて、以下の 5 行を記述しましょう。 (長いので間違いのないように。スラッシュを省略しないように。)
結果を保存するには、Ctrl キーを押したまま x と w を押します。
そうすると 1 行目に保存先のファイル名が現れるので、
/etc/apt/sources.list と書かれてい事を確認して
(Enter キー)を押します。
ae を終了させるには Ctrl キーを押したまま q を押します。 すると書かれた設定が正しいかどうか(ネットワーク上にそのような ホストがあるかどうか)のチェックが始まります。 設定が間違っている場合には、「Fail to fetch」というエラーが出ます。 その画面で OK を押すと ae の編集画面に戻ります。 設定が正しい場合にはさらに別の設定を追加するか尋ねられます。 もはや必要ないので No を選択します。
apt の設定に問題がなければ、パッケージの選択方法を決めます。 ここでは、Simple を選びます。 Simple では用途に合わせた複数の関連パッケージ集(task packages) を取捨選択して環境を構築します。
タスクパッケージの選択画面が表示されるので、以下の項目に合わせてスペースキーを押し、 選択します。(選択するとアスタリスクが付きます)
選択が終了したら、<Finish> を選択します。 この後、幾つか質問される場合がありますが、メッセージをきちんと読み、 適切に対処して下さい。
インストールの途中に、ソフトウェアの設定をするように求められることが あります。これらはデフォルトのまま、もしくは設定しないを選んでおけば 良いでしょう。実際に使う時に設定するのが良いと思います。
以下は上記のタスクパッケージを選択した時に聞かれる質問と、 その答え方の例です。参考にして下さい。(ほとんどがデフォルトのままです)
「anXious」を利用した X Window System の設定を行うかどうか 尋ねられますが、ここでは No を選択します。 X Window System の設定は、後で別のプログラムを用いて行います。
デフォルトのままで良いです
このメッセージ以降 3 個程 ssh に関する質問が来ますが, 全てデフォルトのままで良いです.
enter キーを押すと質問に対する回答が 5 個用意されている. 現在は何も設定しなくて良いので 5 を選択.
デフォルトの X サーバとして vga16 を使うかと質問されるので, N を選択. ここで y を選択すると, X で 16 色しか出ないという 悲しいめにあう.
これでインストールプログラムは終了します。 インストールには 20 分くらいかかるかもしれません。
今までの作業でシステム本体のインストールは終了しました。しかし、 ssh 等の必須パッケージが未だインストールされていないため、 それらをインストールする必要があります。
上記のインストール作業が完了すると、 最終的にログインプロンプト(login: という表示)が表示されます。 root でログインし、パッケージを追加しましょう。また使わないパッケージを 削除しましょう.
# apt-get install ssh |
上で行ったような Debian でパッケージを追加インストールする方法について、 こちらを参照しておいて下さい。
このメッセージ以降 3 個程 ssh に関する質問が来ますが, 全てデフォルトのままで良いです.
ここまで終了したら、インストール後の設定を行います。 トップページへ戻り、次のテキストを参照して作業を行いましょう。
最終更新日: 2002/01/06(杉山耕一朗) | Copyright © 2001 inex |