昭和七年寮歌 古城の春は 大槻均君 作歌 中村小弥太君 作曲 (1,2,5 繰り返しなし) 1. 古城の春は老い易く 延齢草の名に問へど 流転の法は断ち難し 友よエルムの鐘を聴け 再建の秋程なけん ペルアスペラと鳴り響く 2. 今移り来し原始林の蔭 宿るは未だ浅けれど 契は深き三百の 心を交はすこの宴 暁かけていざ撞かん アドアストラの自治の鐘 3. 妖雲西に漾へど 視よ落日の悠々と 大地を旋り淪むかな 眠る此の城吾も亦 醒めての生命培はん 四大の荒び明日あれば 4. 厳寒凍る極北に 霧立ち騒ぐ曙の 光を担うて起たんとき 際涯もなく寄せ返す 世紀の波濤は狂へども 既倒にかへす力あり 5. 竜蛇岸打つ大洋の 今人生の船出かな 白帆高くはためきて 正気をはらむ若人の 理想の船は不壊にして さかまく苦海を永遠に航く