昭和十五年桜星会三十周年記念歌
清き郷石狩の
岩崎五郎君 作歌
呉泰次郎氏 作曲

1.
清(きよ)き郷(くに)石狩(いしかり)の曠野(の)に
うち立(た)てし先人(せんじん)が跡(あと)
乾坤(けんこん)に時光(ひかり)流(なが)れて
今(いま)ぞなる三十年(みそとせ)の崇高(たか)き青史(せいし)よ
讃(たた)へなん いざ
若(わか)き血潮(ちしほ) 燃(も)ゆる理想(おもひ)
世(よ)を覺醒(さま)し世(よ)を導(みちび)かん
傅統(でんとう)の楡鐘(かね)高(たか)く鳴(な)るなり

2.
黒(くろ)き雲(くも)世(よ)に狂(くる)へども
守(まも)り來(こ)し正義(せいぎ)の精神(こころ)
青春(わかきひ)の生命(いのち)捧(ささ)げて
惠(たづ)ぬなり幽遠(かすか)なる眞理(まこと)の秘奥(おくか)
高唱(うた)はなん いざ
熱(あつ)き感激(おもひ) たぎる憧憬(のぞみ)
美(うつく)しく強(つよ)く生(い)かばや
雄叫(をたけ)びは高(たか)く湧(わ)くなり

3.
天地(あめつち)に暴風雨(あらし)吠(ほ)ゆるも
東洋(ひんがし)に夜(よ)は黎明(あけ)んとす
世界(よ)を救(すく)ふ大(だい)理想(りそう)もて
うち立(た)てん永劫(えいごう)の平和(へいわ)の大旆(たいはい)
叫(さけ)ばなん いざ
湧(わ)ける激情(こころ) あがる歡喜(よろこび)
楡(にれ)の舎(や)の健兒(けんじ)我等(われら)は
生(い)ける證(しるし)に胸(むね)は湧(わ)くなり

4.
悠久(ゆうきゅう)の時(とき)の移(うつ)ろひ
青春(わかきひ)のこの瞬間(ひととき)を
星辰(ほし)澄(きよ)きエルムの園(その)に
過(すぐ)すなり涯際(はてし)なき神秘(くしび)の懐中(うち)に
仰(あお)がなん いざ
清(きよ)き生命(いのち) 高(たか)き意欲(まこと)
先人(せんじん)の遺(のこ)せし教訓(おしへ)
我等(われら)が魂(こころ)強(つよ)く打(う)つなり