昭和六年閉寮記念寮歌
別離の歌
大槻均君 作歌
中村小弥太君 作曲
(1,2,3 繰り返しなし)

草木(そうもく)すら(とき)悲歌(ひか)(たん)ず、
永劫(えいごふ)(とき)(なが)れの()きざるに、
(ひと)()(すべ)ての(なん)ぞはかなき。
(なつか)しき(とも)よ、
()(れう)(おも)(うか)べて心静(こころしづ)かに
別離(べつり)(うた)」を(かな)でん。

1.
高遠(たかき)(ほこ)自治寮(じちれう)
(ほし)永遠(とこしへ)(なが)れては
春秋(しゅんじう)ここに二十六(にじふろく)
()きて(かへ)らぬ春風(はるかぜ)
(うら)今宵󠄁(こよひ)若草(くさ)(うへ)
これ先人(せんじん)(ゆめ)(あと)かな

2.
(うつ)ろふ世習(ならひ)()くは()
原始(げんし)(もり)()(えだ)
手折(たを)りて(むす)友垣(ともがき)
()ゆる生命(いのち)のかがり()
(ひか)(ひとみ)幸福星(アストラ)
(つよ)(ただ)しく(とも)()きなむ

3.
明日(あす)宿居(やどり)()らねども
(われ)(とも)あり、(われ)(つよ)
()苦難(くるしみ)をともにせん
(ちか)(こころ)酒杯(さかづき)
()きぬ名残(なごり)(なんだ)する
今宵󠄁(こよひ)(かぎ)りのこの(うたげ)かな