昭和十二年第三十回記念祭歌
春未だ浅き
平城鷹雄君 作歌
宍戸昌夫君 作曲
(1,2,3,4 了あり)
1.
春
(
はる
)
未
(
ま
)
だ
浅
(
あさ
)
き
白楊
(
はくやう
)
の
雪解
(
ゆきげ
)
の
小路
(
こみち
)
たたずめば
しばし
聞
(
き
)
けとて
私語
(
さざめき
)
の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
もれくる
夕嵐
(
ゆふあらし
)
2.
あはく
足
(
あし
)
げに
咲
(
さ
)
き
出
(
い
)
でし
おぼろおぼろの
水芭蕉
(
みづばせう
)
なつかしの
原始杜
(
もり
)
肩
(
かた
)
とりて
榾火
(
ほたび
)
をめぐり
歌
(
うた
)
はなん
3.
長髪
(
ちやうはつ
)
頬
(
ほほ
)
に
戯
(
たは
)
むれて
昔
(
むかし
)
変
(
かは
)
らぬ
風
(
かぜ
)
なれや
今
(
いま
)
したたへん
三十回
(
みそたび
)
の
青史
(
せいし
)
をかざす
記念祭
(
きねんさい
)
4.
美酒
(
うまし
)
の
夜
(
よる
)
は
更
(
ふ
)
け
行
(
ゆ
)
けど
尽
(
つ
)
きぬ
男子
(
をのこ
)
の
黒潮
(
くろしほ
)
を
契
(
ちぎり
)
の
杯
(
つき
)
に
汲
(
く
)
み
交
(
か
)
はし
常緑
(
ときは
)
を
祝
(
いは
)
ふ
自治
(
じち
)
の
宴
(
えん
)