昭和四十六年寮歌
朔北に
伊藤正朗君 作歌・作曲
(1,2,3 繰り返しなし)

1.
朔北(さくほく)手稲(ていね)(おろし)咆哮(こえ)()えて
静寂(しじま)(いた)(とお)汽笛(きてき)
()てつく雪原(はら)寒月(かんげつ)
(あお)(ひかり)()しそえば
聳天樹(ポプラ)(かげ)(たけ)くして
虚空(そら)()彼方(かなた)宿(やど)()
()今宵(こよい)また旅人(たびびと)
()(つちか)いし(みち)(さと)せり

2.
(あさ)()けて(みなみ)(かぜ)()()かば
(きた)(みやこ)(はる)(ちか)
(ゆき)()(みず)(あふ)れては
豊水(ほうすい)(きし)(ちり)(たか)
()ばむ(そら)ゆく(とり)もなく
(つち)()ぞする野幌(のほろ)()
(ひと)りそぞろに辿(たど)()
異郷(いきょう)(たび)(おも)()ぶかな

3.
はろばろと(つづ)沃野(よくや)玉葱(ねぎ)(ばたけ)
(きん)(かがや)(きた)()して
()びる鉄路(てつろ)(かたわら)
かの石狩(いしかり)文学(ぶんがく)()
(にご)れる(かわ)(のぞ)みては
(しず)夏陽(なつひ)(なみだ)する
回顧(かいこ)百年(ひゃくねん)(わす)れずや
この()(ひら)きし先人(せんじん)(ゆめ)