昭和五十六年寮歌
汝と我の
山根誠君 作歌
長谷部健君 作曲
(1,3 繰り返しなし)

1.
よすがなき姿(すがた)も見(み)せぬ郭公(かっこう)を
捜(さが)せしは誰(た)ぞ汝(なんじ)と我(われ)の瞳(ひとみ)なり
草(くさ)いきれ燃(も)えたつ野(の)にて戯(たわむ)れぬ
獣(けもの)らは誰(た)ぞ汝(なんじ)と我(われ)の姿(すがた)なり
原始林(もり)と古屋(ふるや)を覆(おお)いたる
邪(よこしま)なものめぐる世(よ)に
正義(まこと)の想(おも)い何処(いずこ)にか
汝(なんじ)と我(われ)の胸(むね)にあり

2.
轟(とどろ)ける荒磯(ありそ)の波(なみ)のただ中(なか)を
漕(こ)ぎゆくは誰(た)ぞ汝(なんじ)と我(われ)の腕(かいな)なり
アカシアの狭霧(さぎり)漂(ただよ)う道辻󠄀(みちつじ)を
疾(か)けゆくは誰(た)ぞ汝(なんじ)と我(われ)の跫(あのと)なり
移(うつ)ろい巡(めぐ)る天地(あめつち)を
己(おのれ)が父(ちち)とし母(はは)として
のびゆく命(いのち)何処(いずこ)にか
汝(なんじ)と我(われ)の胸(むね)にあり

3.
降(ふ)りつもる雪(ゆき)に太古(たいこ)の巨象(マンモス)を
描(えが)きしは誰(た)ぞ汝(なんじ)と我(われ)の感傷(おもい)なり
夜(よ)もすがら思(おも)い乱(みだ)れる若人(わこうど)を
見(み)つめしは誰(た)ぞ
汝(なんじ)と我(われ)の恵迪(すみか)なり
天宙(おおぞら)駆(か)ける参星(オリオン)の
幽(かそ)けき光(ひかり)仰(あお)ぎ見(み)て
語(かた)りしことば何処(いずこ)にか
汝(なんじ)と我(われ)の胸(むね)にあり