Subject: 金星の大気循環にまつわる基本話二題 From: 高木 征弘 Date: 2001/03/26 000: 目次 001: I 金星大気概観 002:   基本的数字: 金星と地球の比較     自転周期をはかったのはマリナー2号(1962年), レーダーで 003:   Y 字パターンの雲 -> 高速回転流 004:   鉛直温度構造 005:    金星の温室効果 Ts に対する大気組成の寄与 006:   雲層 007:    三層構造と物質・放射 008:   日射 Flux の鉛直分布 吸収する層は... 009:   静的安定度 010:    最近の観測 (Magellan Radio Occultation) 011:    最近の観測 (Magellan 温度分布) 012:    最近の観測 (Magellan 安定度) 細かい構造 013:   全球温度構造 (雲層の上 Pioneer Venus)     1978 〜 1982 (金星に落下したのは90年代) 014:   東西風 = スーパーローテーション (鉛直構造) 015:    南北構造     中緯度でジェットの時期と剛体回転の時期がある 016:    南北構造と等角運動速度, 剛体回転速度 017:    旋回風バランス 018:     旋回風バランスからもとめた上層の東西風南北分布 019:    スーパーローテーションはどこまであるか?     ヘリウムの数による推定 020: スーパーローテーションの成因古典的理論の分類 021:   夜昼間対流 022:   移動する炎メカニズム 023:   Thompson のメカニズム 対流による自励的平均流生成 024:   Thompson (1970) による数値実験結果 025:   重力波加速メカニズム (Fels and Lindzen 1974) 026:   赤道 4 日波の上方伝播による加速 (Yamamoto and Tanaka 1997) 027:   Gierash メカニズム 028:   松田 (1980) 有限水平粘性でのGierash メカニズム 029: II 球面上の Thompson メカニズム 030:  Thompson (1970) 031:  Thompson 再考察 基礎方程式 032:    計算結果 t=129.9 033:    計算結果 t=500.0 034:   Thompson 自身の解釈 tilting instability 035:   正しい解釈 モード展開 036:    tilting instabilityにおける不安定の条件 037:    トランケートシステム 038:    ニュートン法で定常解を作ると... 039:    Thompson の解釈の誤り = tilting instability ではない. 040:    2階建て以上の対流の重ね合わせ = 傾いたモードが作れる 041:    いわゆる tilting instability ではない. 温度の傾斜を介する. 042:  球面上にすると (3次元で傾斜するか) 043:   球面 3 次元基礎方程式 044:    トロイダル・ポロイダル 045:    非線形項のの具体的表現 046:    計算の手順 047:   自転の無い場合の計算結果 048:    νを変えた例 049:    サマリ 平均流生成しない 050:   自転のある場合の計算結果 051:    参考 ラムパラメータと熱源応答 052:    注意 moving flame の効果は入らないように設定 053:    注意 moving flame の効果 054:    自転が速い場合 055:    成層が小さい場合 056:   まとめ 057: III 金星大気における熱潮汐波 058:  熱潮汐波の励起源 = 雲層 059:   注意 Fels and Lindzen の効果もはいる 060:  過去の研究 061:   熱潮汐波(半日潮)による平均流加速 〜 10m/s (Baker and Leovy 1987) 062:  ここでのお話 063:   比較 064:  基礎方程式と具体的な計算手順 065:   計算方法 066:   基本場と擾乱の展開 067:   渦度の式 068:   温度の式 069:   鉛直方向の差分化と境界条件 070:   太陽加熱の鉛直プロファイル 071:   与えた大気安定度 072:   基本場の東西流 (剛体回転流の基本場) 073:   基本場の東西流 (非剛体回転流の基本場) 074:   上部の散逸構造 075:  計算結果 剛体回転の場合・(上層シア=中) 1 日潮, 076:   水平風, 温度分布 077:   密度重みかけた鉛直構造 078:   注意: 雲のトラッキングによる子午面循環速度 10m/s は夜昼運動かも 079:   温度の式における各項のバランス 080:   温度の式における各項 081:   平均流加速 082:  計算結果 剛体回転の場合・(上層シア=中) 半日潮 083:   密度重みかけた鉛直構造 084:   分散関係 085:   群速度 086:   平均流加速 087:   平均流加速 下層 088:   平均流加速 内訳 089:   温度の式における各項 090:   上層シアによる変化 091:  地表面加熱による 1 日潮 092:  地表面加熱による 半日潮 (上層シア無) 093:   平均流加速 094:  半日潮による加速 まとめ 095:  まとめ 096:  附録 金星の地形 6km 〜 -3km 097:  附録 金星の地形 東西分布