Date: Mon, 22 Jul 2002 19:11:15 +0900 From: Kazuhiro Mishima To: nakagami yuichi Subject: Re: SOIシステムの確認 Cc: mosir-ml@ep.sci.hokudai.ac.jp, soi@sfc.wide.ad.jp X-Mailer: Becky! ver. 2.00.08 北海道大学 中神さま 慶應義塾大学村井研究室の三島です。 > はい, そのような指摘は頂いております. > 理想的には, 岡山側のシステムも我々が準備して統一的に整備したい > ところなのですが予算的な問題もあり困難です. 岡山側は倉敷芸科大 > の小林和真先生をはじめとするスタッフに協力をお願いしています. > 双方ともEF400をそろえる必要があるのでしたら, 至急調整しなくては > いけません. バルコムさんから聞いているかもしれませんが、このタイプのエコーキャンセラ は一応両方の側にないとあまりうれしくない事になる可能性があります。 実際に、片方が出した音を対地でスピーカーなどで拡声したものを対地のマイク がそれを拾って返すことによってエコーが発生するため、完全なキャンセリング が必要であればやはり両側にある方が望ましいと思います。 片方だけにエコーキャンセラを設置した場合の効用は、無限ループが防げる位 だと思います。(無限ループとは、対地が返した音をまた対地に戻してしまい キーンという音ともに回り続けてしまう現象) 相手に小林先生がいらっしゃると言うことは、もしかすると、相談されると 機材の利用について何かあるかもしれないですが。。。。 > [システム全体] > > - 音声, 映像ともに授業の進行に合わせて適宜スイッチングを行なっ > ているのですか? SOIでは、音声をミキシングしているため、音声についてのスイッチングは不要 です。映像に関しては、16入力16出力のマトリックススイッチャという装置 を利用し、オペレータが映像を切り替えるようにしています。 > - DVTS(図中ではノートパソコン?)が送受信でそれぞれ2台ずつありま > すがそれぞれ何を送信/受信しているのですか? 基本的に、対地と送受信を行っています。 SOI授業は、藤沢+矢上・三田という具合に3地点で行う事も多いため、DVTSの セットが2セット用意されています。 > - 図を見る限り, 受信したDV信号はIEEE1394でDVビデオデッキに入力 > され映像信号と音声信号別々にスイッチャーに出力されているよう > ですが, 送信側ではビデオデッキとは異なる機器で映像,音声を統合 > しDV出力しているのですか? 送信は、DVメディアコンバータ(SONY製:現在生産中止品)を 受信は、DVビデオデッキ(SONY製)をそれぞれ利用しています。 DVTSは送信および受信に別々のDV機器が必要で、PCも2セット必要です。 #基本的に、DVTSは受信ならば受信専用、送信ならば送信専用になります。 ##受信側にDVビデオデッキを利用する意味は収録を対地ごとに行うためです。 > - Polycomは生徒の質疑応答用? > ・ 教室に何台設置? > ・ Polycomでとらえた生徒一人一人の顔もスイッチングして配信可能? Polycomは、DVTSが不調なときに授業を進めるためのバックアップ用の機材です。 SOIでは、PolycomFXという4地点同時会議ができるタイプを利用しており、DVTS がネットワークなどのトラブルで利用できないときに、Polycom単体でも授業が 行えるような構成になっています。 Polycomをカメラとして利用し、1つの映像ソースとして利用する事は可能です。 注意が必要なのは、映像ならいいのですが、音声をDVTSとPolycomで併用すると メディアと遅延時間が異なってしまい、ひどいエコーの原因になります。 > - システム構築の際のコンセプトは ? これは、SOI授業に必要な機能を網羅した、という感じです。 SOIでは、DVTS(IPv6)を利用し基本的に授業を行い、それに対応するための機材 一式がラックの中にまとまっています。また、ネットワークトラブルの際の対応 を考え、Polycom(IPv4)でも授業が行えるというバックアップの機能も備えて います。 また、現在、ラック機器の操作はほとんどが人の手で行われており、これをWeb などのインタフェースから行えるようにできるシステムの構築も考えていますが まだ、実装が始められていません。 > [音声システム] > > - EF400では, 受信した音声のエコーキャンセル/送信する音声のエコーキャンセル > を両方同時に行なっているのですか? EF400は、受信した音の波形を記憶し、送信時にその波形の音を出さないように するという機能しか持っていません。だから、両方の地点に1台設置しないと あまり意味がなかったりします。 > - マイク音声はミキシングし, 一方Polycomでの音声はミキシングしないのは > 何故か? そもそも音声入力を一元的にミキサー経由にしない理由は? これは、Polycomがバックアップのための機材であると言うことと、先ほども 書きましたが、PolycomとDVTSを同じ音声系統で併用するとひどいエコーを 起こしてしまうという問題が発生したため、それの調整をする意味で、今の形 になっています。 EF400の導入で少しはましになりましたが、それまでは結構ひどかったです。 > [映像システム]  > > - Video Matrix Switcherは具体的にはどのような機種をお使いですか? 米エレクトリ社のAutoPatch 16x16を利用しています。 この機種を選定した理由は、値段が数あるマトリックススイッチャの中で一番 安かったからです(^^; でも、必要な機能は満たしているので満足してます。 これらの機器の選定に当たっては、昨年7月に行われた、Infocomm2001に実際 に足を運んで、いろいろなメーカを見てきてきめました。(バルコムさんとも そこで初めてお話をしたくらいです) #今年も7/24-25に東京ビッグサイトで、e-learning world2002と同時開催で #Infocomm2002が行われるようです。 > - マルチプレクサとは? 映像を4分割にする機器です。 元は防犯用に作られた機器なのですが、1つの画面に4つの映像を同時に乗せる といったことが可能になります。 音声については、この機器では関係ありません。 > 我々としては, 必要最低限の音声環境に必要な機材で間に合わせる方針です. SOIでのシステムは、実際に使っている上でとても欲しかった機能をどんどん 追加し、わりと理想の機器が揃っている状態に近いので、これを全く同じに 参考にするとえらい高くついてしまいます(^^; 音声環境で言えば、 EF400 + スピーカ + マイク があれば最低限はOKですが、やはり安くてもマイクロホンミキサーが一つあると 複数の音声ソースに対応できるのでうれしいことがあると思います。 > 映像についてですが, いまのところVideo Swicheroを導入する予定 > はないのでカメラは双方1台つづしか設置出来ません. 講義の進行に > 応じたカメラワークが必要となります. やはり, 一台では辛いでし > ょうか? 基本的には大丈夫だと思います。 もし、どうしても1台ではきついときは、ひとまず、TV用の映像スイッチャー (電気屋で3000円程度で買えるもの:SOIではファミコンスイッチと呼んで います)を買って、切り替えを行うのがいいと思います。 マトリックススイッチャを導入する前は、それを利用してました。 どういう風な機械構成で運用しようと考えているか、図などで見られるように なれば、実際にいろいろなアドバイスができるかと思います。 > 我々にとって, 今回のプロジェクトは全く未知の領域での挑戦となります. > 今後, 多くの困難が予想されますが適切なアドバイスをいただけたらと思 > います. どうぞよろしくお願いします. #倉敷芸術科学大学の小林研究室も関わってくれるということで、ある意味 #安心してます。小林先生もいろいろとこの辺りの領域に詳しいと思うので #岡山側は結構心強いと思いますね。。。:) -- 慶應義塾大学 村井研究室 Educe/STREAM/SOI 研究グループ 三島 和宏