ハードディスクの増設とマウント

FTPサーバはその性格上、HDDの交換や増設が必要になる場合が生じる。 ここでは、HDDの増設・交換時に必要なマウントについて書き記す。


1.準備

1.1 確認

ディスクのマウントポイントを確認する. 『ディスク構成』を確認する.

1.2 ハードウェアの接続

SCSI カード及び SCSI HDD の接続の際には 『ハードウェア組み立ての際の注意』 を確認しておくこと.

1.3 再起動

HDDにIDE(SCSI)ケーブルがしっかりと接続されているか、 電源ケーブルが接続されているかを確認した後でサーバを再起動する.

2.デバイス名の確認

dmesg で起動する際に表示されるメッセージを表示する.

$ dmesg | less Enter

メッセージを解読して、新たに接続した HDD が何というデバイス名で BIOSに認識されているかを確認する。

hdc: FX3210S, ATAPI CD/DVD-ROM drive
hde: Maxtor 5A300J0, ATA DISK drive
hdf: Maxtor 4W100H6, ATA DISK drive

という 3行からは、 CD/DVD-ROM drive が hdc というデバイス名で、 Maxtor 5A300J0 , Maxtor 4W100H6 という機種の IDE HDD は それぞれ hde , hdf というディバイス名で BIOS に認識されていることがわかる。

scsi0:A:0:0: Tagged Queuing enabled.  Depth 253
scsi0:A:1:0: Tagged Queuing enabled.  Depth 253
Attached scsi disk sda at scsi0, channel 0, id 0, lun 0
Attached scsi disk sdb at scsi0, channel 0, id 1, lun 0
SCSI device sda: 35916548 512-byte hdwr sectors (18389 MB)
 sda: sda1 sda2
SCSI device sdb: 35916548 512-byte hdwr sectors (18389 MB)
 sdb: sdb1 sdb2
からは、二台の SCSI HDD が、sda , sdb というデバイス名で BIOS から認識されていることがわかる。

3. パーティションの作成と HDDの初期化

この節の作業は、HDD 新規購入時および HDD の中身の情報を全て消してしまっても よいときのみに行う。HDD 内の情報を保持したまま、HDD を移植するときなどは 間違ってもこの節の作業はおこなわないこと

3.1 パーティションの作成

デバイス名 hogehoge のディスクにパーティションを作成する場合、 OS は ディスクを/dev/hogehogeと認識しているので

# cfdisk /dev/hogehogeEnter

とすれば、パーティションを作成できる. 作成するパーティションについては 『ディスク構成』 を参照すること.

3.2 ファイルシステムの構築 (フォーマット)

新たにできた パーティションに mke2fs を実行し, ファイルシステムを作成する.

# mke2fs /dev/sdb1 Enter
# mke2fs /dev/sdb2 Enter
"sda"と BIOS に認識された HDD にパーティションを作成したとき、 おのおののパーティションは OS から "/dev/sda1" , "/dev/sda2" などと 認識される。

4 HDD のマウント

4.1 ディレクトリの作成

LINUX においてはハードディスクの1つのパーティションは、 なにかひとつのディレクトリと 1対1対応させることになる。 パーティションと対応させるディレクトリを作成する。

--- 例 ---
# mkdir /home/ftp/.hd03 Enter
# mkdir /home/ftp/.hd04 Enter

4.2 /etc/fstab の編集

パーティションを含むデバイス名とディレクトリの対応表である、 /etc/fstabファイルを編集する。

# emacs /etc/fstab Enter

# /etc/fstab: static file system information.
#
#                        
/dev/sda1       /               ext2    errors=remount-ro       0       1
/dev/sda2       /home           ext2    defaults                0       2
/dev/sdb1       /bk             ext2    defaults                0       2
/dev/sdb2       /home.bk        ext2    defaults                0       2
proc            /proc           proc    defaults                0       0
/dev/fd0        /floppy         auto    user,noauto             0       0
/dev/cdrom      /cdrom          iso9660 ro,user,noauto          0       0
/dev/hde1       /home/ftp/.hd03 ext2    defaults                0       2
/dev/hdf1       /home/ftp/.hd04 ext2    defaults                0       2
・各フィールドの意味

リブートした後, dfコマンドなどを使ってディスクの状況を確認する.

3. 参考文献


最終更新日: 2002/03/16 道政広一 Copyright © 2002 epcore