基本システムインストール後,
それぞれのサーバに必要とされるパッケージをインストールする.
しかし「何をインストールせねばならないか」という問いは非常に難しい.
なぜならばそれはサーバを維持管理する人の好みに多分に依存するからである.
ここでは最低限インストールすべきパッケージのみを列挙する.
あとは管理者にとって使いやすい道具をそろえれば良い.
ただし次のルールは守ってもらいたい.
- 余計なネットワークサービスは提供しないこと(
『セキュリティ対策』
参照)
- インストールしたソフトウェアのうち,
各サーバで必須と思われるものは必ずドキュメントに反映させること
(サーバマシンがディスクの破壊等で機能しなくなった場合,
ドキュメントに従って早急に回復できるようにするため.
ソフトウェアのアップグレードの情報も記録しておくこと.)
0. パッケージのインストールの準備
apt を用いてネットワーク経由でパッケージのインストールを行う.
文字化けを防ぐために言語環境を英語にする.
# export LC_ALL=C
# export LANG=C
# export LANGUAGE=C
インストールは以下のようなコマンドで行う.
# aptitude install ****
ちなみに, パッケージ名 (****) は同時に複数指定可能.
# aptitude install **** **** **** …
また, アンインストールは以下のようなコマンドで行う.
# aptitude remove ****
1. インストールするパッケージ
インストールすべきパッケージを列挙する.
- ssh
(遠隔ログイン)
- cron
(毎日(週, 月)決まった時間にソフトウェアを起動する)
- rsync
(バックアップに用いる)
- sudo
(root のフリができるようになる)
- 日本語環境
(kon2, konfont, jless, lynx, jgroff, manpages-ja, man-db, ja-trans)
- 日本語文字コード変換
( nkf )
- 日本語文字コード判定
( kcc, ack)
- emacs 関係
(emacsen-common, emacs21, emacs21-el, language-env, mule-ucs)
- nvi 関係
( nvi )
- 日本語 vi
(jvim-canna, vim, vim-common)
- libcanna1g
- canna
- Window Manager 関係
(twm, fvwm, afterstep, 等. これは管理者の好みで.)
- X 用日本語フォント
(xfonts-cjk, xfonts-*, freetype2, ...等)
- ntpdate (時刻合わせ)
- ncftp
- シェル関係(csh,tcsh,zsh)
- dnsutils
- gcc
- bison
- make
- dpkg-dev
- logrotate
- quota
- kernel-package
- libncurses5-dev
- libncurses5-dbg
- lv
- procmail
- bzip2
- traceroute
- sysklogd (システムのログ設定に関するパッケージ. lenny から rsyslog がデフォルト実装となっている. rsyslog で行く方が良いのかもしれないが...とりあえず過去の遺産を使えると言うことで sysklogd で行くことにする. )
- resolvconf (/etc/resolv.conf を /etc/network/interfaces の DNS 設定で実行してくれる)
2-1. mail サーバにインストールするもの
- mew, im
- denyhosts
(不正アクセスを防ぐ)
3. アンインストールするパッケージリスト
- ae
- ppp関係(ppp, pppconfig)
- nfs-server, nfs-common
- talk, talkd
- fingerd
- xdm
- gpm
(コンソール上でマウスが使える.
しかし大抵 X Window System の設定で邪魔になる.)
- xmh
- xemacs
- skk, skkinput
- portmap
- dhcp
インストール最中に幾つか質問される場合があるが, メッセージをきちんと読み,
適切に対処すること. 代表的なパッケージに関する対処方法を
『apt 等インストール中の設定の答え方』
に記述しておく.
4. exim に関する注意
exim は qmail の sendmail を代用するので必要ないのだが
cron との依存関係によりアンインストールできない。
パッケージのアップデート時に exim が更新されると
設定(リンク)が上書きされてしまい問題が生じるのでホールドしておく。sudo 権限では dpkg は書き換えられないので root になって行う。
ホールドされているか確認。
# dpkg --get-selections exim -->
exim hold
exim がないのでexim4を止めておいた.-->
# echo exim4 hold | dpkg --set-selections
ホールドされているか確認。
# dpkg --get-selections exim4
exim4 hold
参考:地球惑星専攻サーバ
トラブルカルテ 2001/08/31
5. 参考文献