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RPM パッケージの作り方(初級編)

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1. はじめに

Linux を話題にする際,「ディストリビューション」という言葉をよく耳にします. 本来 Linux とは OS つまり,カーネルのことを指しますので,「Linux を インストールした」だけでは使い物になりません.必要不可欠なソフトや, あると便利なソフトさらにはこんなのは使わんよな?と思うようなソフトを インストールする必要があります.これらのソフト全てをインストールし, 使える状態にすることを通常「OS をインストールする」と言っています.Windows や,MacOSのように1つのところ(会社)が出す場合には,そこの方針によって, ソフトが厳選され,インストーラに従ってインストールされます.

Linux の場合には生みの親である Linus さんの方針というわけではないので しょうが,Linux インストール時にどのようなポリシーを持ってどのような ソフトをインストールせよということが定められていません.そのために, さまざまな団体(や個人)が,Linux をすぐに使えるように,さまざまなソフト を追加して,簡単にインストールできるようにしたパッケージを公開する ようになりました.このパッケージのことをディストリビューションと呼びます. ディストリビューションがたくさん存在するために,一昔前はあるディストリ ビューションをインストールし,別のディストリビューションが出たらまた, そちらをインストールし直し,インストールしたディストリビューションの 数を自慢する人もいました.このような人は「インストールマニア」と呼ばれ 崇拝される存在でもありました.

ディストリビューションは星の数ほど存在しますが,大きく3系統に分けることが できます.それは 1) マニア向け,2) ラクチンポンを目指しつつもマニア向け 3) 一部のマニアも取り込むラクチンポン の3系統です.むむむ,これだとなんだか よく分かりませんね.冗談はさておき,1) tar+gz 系 2) deb 系 3) RPM 系 に分類することができます.2番目は杉山くんが取り上げてくれます.今回紹介 するのは3番目です.ちなみに基本的思想は tar+gz系 とそれ以外の2つに分ける ことが出来ます.これは後程ディストリビューションの説明のところで説明 したいと思います.

この文章(発表)の構成ですが,第2節でディストリビューションの紹介, 第3節ではRPMパッケージの作り方を紹介します.なお,本文は初級編となって いますが,中級編,上級編とは続きません ^^;


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