GMT
(The Generic Mapping Tools)
5.ひたすら折れ線を重ねれば
こんな感じです。
…って全く唐突に大真面目な図を用意させていただきました。
これは、1998年 1月13日00UTC(日本時間で午前 9時)の稚内での鉛直プロファイルを示した「エマグラム」という図です。
下層だけ東風だねぇ…とかいう話は置いときまして、この図を描く順序は以下の通りであります(データの作成・取得については省略)。
- gmtset:ここでは図の向きをportraitにする
- psxy:乾燥断熱線を赤で引く
- psxy:等飽和混合比線を青で引く
- psxy:湿潤断熱線を緑で引く(同時に軸も黒で引く・三色の線の上に軸を引かせたいが、その線につける数字よりは下に引かせたいため)
- pstext:乾燥断熱線につける数字(温位)を赤で書く
- pstext:等飽和混合比線につける数字(飽和混合比)を青で書く
- pstext:湿潤断熱線につける数字(湿球温位)を緑で書く
- psxy:温度曲線(太実線(右側))を黒で引く
- psxy:露点曲線(太実線(左側))を黒で引く
- pstext:縦軸の単位(hPa)を黒で書く(軸書式は別に指定できるが、気に入らぬのでここで指定)
- pstext:横軸の単位(℃)を黒で書く(同上)
- psxy:矢羽用の軸線を黒で引く
- psxy:高度ごとに矢羽を描く(矢羽はMr.Kato's Product)
- pstext×最大3:左上の文字を書く
- pstext×2:「LAT:」「LON:」を黒で書く
- pstext×2:緯度経度を黒で書く(「LAT:」などは左寄せで書かせたいが緯度などの値は右寄せで書かせたいため分離)
という順序を践んでます。なんてこたぁない、コマンド3つしか使ってないじゃないか。実質的にはpsxyとpstextだけでこれだけの図ができるではないか…という例でありました。
なお、ps版はこちら、pdf版はこちら、気象庁デコードデータに含まれる高層データを用いてエマグラムを作るプログラム一式(2001年 1月版)はこちら。
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坪田 敦緒 / tsubota@ep.sci.hokudai.ac.jp
作成日 : 2002年 7月 5日