[2.1] 長時間積分データを眺めてみよう
地球の気候状態を計算で求めるには数年分の数値積分が必要になります. そのような長時間の実験を実際におこなうのは大変なので, あらかじめ計算で作っておいたデータを使ってみましょう. 以下は, 3年積分を実行して作成したデータです.- Temp.nc : 大気の温度[K].
- U.nc : 東西風[m/sec]. 西から東に吹く風.
- V.nc : 南北風[m/sec]. 南から北に吹く風.
- SigDot.nc : σ速度(鉛直風)[1/sec]. 負値が上昇流をあらわす.
- PRCP.nc : 降水量[kg/m2/sec].
- EvapU.nc : 蒸発量[kg/m2/sec].
情報実験機のカレントディレクトリにデータをコピーするには, 例えば以下のようにします (最後のドットがカレントディレクトリ: 今いる場所 を表します).
$ cp ~inex/dcpam/Temp.nc .
情報実験機以外のマシン (例えば, 手元のパソコン) にデータをダウンロードするには, 例えば以下のようにします.
$ wget http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~inex/y2021/0625/practical/data/Temp.nc
図の pdf ファイルを作成するには以下のようにします.
$ gpview U.nc@U,time=731:1095 --mean time,lon --wsn=2
これで以下のような図を描くことができるはずです.
図2: 3年計算で得られる大気の東西風分布. 3 年目の1年平均の東西平均した東西風の緯度・σ面内の分布(子午面分布).
図3: 3年計算で得られる気温の時間変化. 3 年目の1年間の東西平均した大気最下層 (σ=1) における気温の年変化.
>> 次ページへ