〜 砕氷船「そうや」による 〜
オホーツク海の海氷観測

北大低温科学研究所 豊田 威信 さん
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写真1, 酸素同位体測定中の豊田さん.

オホーツク海のように冬季間のみ海氷に覆われる海域を季節海氷域と呼びます。 季節海氷域では上に乗って観測出来るほどの厚さを持つ海氷が少なく安全上の問題もあり、海氷の構造特性や成長過程に関する理解はまだ充分にはすすんでいませんでした。

これまで、オホーツク沿岸では1892年からの網走での目視観測、1969年以降の流氷レーダーによる沿岸海氷分布など長期間にわたる観測が行われてきました。しかし、オホーツク海南部という広がりを持った領域に、実際どのような特性を持つ海氷が存在している のかということは良く分かっていませんでした。

豊田威信さんは、1996年から本格的に始まった 巡視船「そうや」を用いた海氷観測に参加されています。観測では氷厚、海氷のサンプリング、大気と海洋の熱のやり取りなどの様々なデータが得られました。ここでは、1996〜2000年の5年間分の観測データから氷厚分布、結晶構造、酸素同位体測定の解析結果を取り上げ、

  • オホーツク南部海域にどのような海氷がどのように分布しているのか?
  • 海氷はどのように成長したのか?
  • 季節海氷域の海氷は北極や南極の海氷と異なるのか?
ということについて見て行くことにしましょう。


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