[4.1] パッケージのインストールと展開
[4.1.1] パッケージのインストール
カーネルを再構築するに当たって、以下のパッケージが必要となるのでインストールされているか確認し、されていなければインストールを行う。
・kernel-source-2.2.19
このパッケージにはLinuxカーネルバージョン2.2.19 のソースファイルをまとめたものが入っている。
・kernel-package
これはカーネルのコンパイルの支援を行うためのパッケージ。 このパッケージをインストールすると「 make-kpkg 」が使用できるようになる。
・bzip2
圧縮されているソースを伸張するために必要なパッケージ。
・bin86
カーネルのコンパイルで推奨されているパッケージ 。
・libncurses5-dev
make menuconfig するのに必要となるパッケージ。
[4.1.2] ソースの展開
先ほど[2.1.1]でインストールしたファイル(カーネルのソース kernel-source-2.2.19.tar.bz2) は /usr/scr/ 以下にインストールされているのでまずそこに移動する。
# cd /usr/src/ 

ダウンロードしてきたファイルは、本来何種類もあるファイルを tar で一つにまとめ、 さらにそれを bzip2 で圧縮をかけているものである。 そのため、まず bzip2 で解凍し、 それを tar で本来のファイル群にわける。
# bzip2 -d kernel-source-2.2.17.tar.bz2
# tar xvf kernel-source-2.2.17.tar

# tar xvf kernel-source-2.2.17.tar

[4.1.3] シンボリックリンクをはる
先ほどの作業で /usr/src/ 以下に kernel-source-2.2.17 というディレクトリができるので、 そこにシンボリックリンクを張り、そこに移動する。
# ln -s kernel-source-2.2.19 linux
# cd linux

# cd linux

[4.2] カーネル設定
menuconfig を使用してカーネルの設定を行います(postel は、x でマウスが使えない為、xconfig はできない。よって、menuconfig を用いる)
# make menuconfig 

以下の項目を有効にする
- [Code maturyty lebel options]
- Prompt for development and/or incomplete code/drivers
- [Loadable module support]
- Enable loadable module support
- Dernel mudule loader
- [Networking options]
- Network firewalls
- TCP/IP networking
- Socket filtering
- IP: advanced router
- IP: firewalling
- IP: firewall packet netlink device
- IP: masquerading
- IP: ICMP masquerading
- IP: masquerading special modules support
- IP: ipautofw masq support (EXPERIMENTAL)
- IP: ipportfw masq support (EXPERIMENTAL)
- IP: ip fwmark masq-forwarding support (EXPERIMENTAL)
- IP: optimize as router not host
- IP: TCP syncookie support (not enabled per default)
- [Network device support]
- Dummy net driver support
- [Ethernet 10 or 100Mbit]
- 3COM cards
- 3c590/3c900 series (592/595/597) "Vortex/Boomerang" support
設定が終わったら「Save and Exit」を選択して終了
[4.3] カーネルイメージの作成
カーネルパッケージの作成を行う。
まずはディレクトリ内の余分なファイルを削除する。
# make-kpkg clean 

カーネルをコンパイルし、新しいカーネルをパッケージ化を行う。
# make-kpkg --revision 2002-0409 kernel_image

リヴィジョンナンバー ( 2002-0409 ) は適当につける。今回は日付にした。
すると、/usr/src/ 以下にパッケージ kernel-image-2.2.19_2002-0409_i386.deb が作成される。
[4.4] カーネルイメージのインストール
[4.4.1] カーネルパッケージのインストール
まず、一つ上のディレクトリに移動する。
# cd .. 

先ほど作成したパッケージをインストールします。
# dpkg -i /usr/src/kernel-image-2.2.19_2002-0409_i386.deb 

[4.4.2] インストール中の質問
・起動ディスクを作成するのかどうか
作成するためYesを選択
・どのFDDを使用するのか
「Which floppy drive [0-7] do you want to use?[0]」
と聞かれますが、普通のフロッピーディスクドライブのデバイス番号は [0]なのでそのまま

・フォーマットするかどうか
「Do you wish me to format the floppy?[No]」
と聞かれます。フロッピーディスクが初期化されていないのでYesを選択
・既に /etc/lilo.conf にある設定をフロッピーディスクに書き込むのか
「 You already have a LILO configuration in /etc/lilo.conf .
Install a boot block using the existing /etc/lilo.conf? [Yes] 」
という質問はデフォルトのYesを選択
[4.5] 再起動
以上でようやく設定は終了。メディアはすべて取り出して再起動
# reboot

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last up : 2002/05/27 (C.Mitsuda)