Debian ではソフトウェアを「Debian パッケージ」という形式で配布・管理しています。 ファイル名が .deb で終るファイルがそれです。 Debian パッケージを管理するコマンドが dpkg と apt です。 ネットワークに接続されているならば apt を使うのが良いでしょう。 なお、コマンドラインではなく、対話的に作業を行いたい人のためのフロントエンドとして、 dselect というツールもあります。
パッケージには「依存関係」が存在します。 1つのパッケージが全ての(ソフトウェアの)機能を担うわけではなく、 個々のパッケージが補完しあっているため、 例えば日本語版の Netscape を使うためには、 netscape-base, comunicator-smotif, netscape-ja-resource 等が必要になります。 dpkg や apt はこれらの依存関係が満たされているかどうかもチェックしてくれます。
dpkg は Debian パッケージをインストールしたり、 インストールされたパッケージを表示したりするために用います。 「Debian パッケージ」を PC のハードディスクに直にダウンロードしてきた場合は、 このコマンドでインストールします。
# dpkg -i ファイル名
# dpkg -l
※多くのパッケージがインストールされている場合、 一画面に一覧が納まらないことがあります。 その場合は出力をページャーへパイプで渡しましょう。
apt はその内部で dpkg を利用しています。 apt の特徴はネットワーク経由で Debian パッケージのインストールを行うことができることです。 Debian パッケージの集積場所(ftp サーバ)の URL をあらかじめ指定していれば、 apt-get コマンド一発で、ダウンロードからインストールまで全自動でやってくれます。
apt の設定ファイルは /etc/apt/sources.list です。 今回はパッケージの入手先として 地球流体電脳倶楽部の Debian ミラーサイト を用いて説明します。(注:入手先とする FTP サーバは、 ネットワーク的に近いところを指定すること。12月中は tako.ep.sci.hokudai.ac.jp が利用できる)
地球流体電脳倶楽部の Debian ミラーサイトを利用する場合は、
# vi /etc/apt/sources.listとして、以下の行を追加します。因みに無効にするには行頭に # を追加します。
項目 | 意味 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
deb, deb-src | 先頭に付けるおまじない. | ||||||
http:// ... | Debian ディレクトリのあるサイト, 及びそのパス. | ||||||
potato | Debian のディストリビューション名. 安定版(stable),開発版(frozen) のように書いても良い. | ||||||
main contrib ... |
利用するパッケージの区分.
|
使い方は以下の通りです。 なお、Debian パッケージはバグが発見されるたびにパッケージがバージョンアップされます。 そのため、定期的にパッケージのアップグレードを行うのと良いでしょう。 また「*** というパッケージをインストールしたい(MP3 を再生したい)」といった場合は、 検索をかけて下さい(日本語は検索文字列に入れられません)。 依存関係にあるパッケージも一緒にインストールしてくれます。
# apt-get install パッケージ名
# apt-get update |
# apt-cache search 検索文字列
最終更新日: 2000/12/14(河野仁之) | Copyright © 2000 inex |