「宇宙塵とわたしたち」 By 松岡 亮
※都合により発表者を当初の予定から変更して実施しました
2019年02月11日 (Mon) 10:00-12:30.
カメラのシャッターを開放している間に流れ星が移動した軌跡が記録されている.
宇宙に浮かぶ固体物質として定義されているが,地球と宇宙の境界が不明確であるためその意味では正確に定義することはできない(成層圏の塵や流星など).
宇宙塵の付近に明るい恒星があれば光を散乱することがある.しかしながら,光源からの距離が遠かったり光源から近くても塵の雲が分厚い場合は光を覆い隠す.
実際に折れ曲がっているわけではなく,メルトの雫の表面の様々な場所で同時に結晶化が起こり,その伸長方向が場所ごとに異なっていた.結晶が充分に成長したとき,結晶方位が異なる結晶が接して折れ曲がっているような外観を見せている.
太陽から物質を引きはがす原因を考えることはできない(恒星の接近に伴う物質の引きはがしが過去に考えられたことはあったが確率は極めて低く,宇宙の年齢で引き起こすことはできない).また,太陽中心核の水素存在比が日震学により求められており,この結果と太陽中心核における核融合を考慮した水素存在度の進化モデルによる計算結果も,太陽の年齢が46億年程度であることを支持している.
複数の軸を有する円盤は見つかっている (Sakai et al. 2019, Nature).ただし,異なる回転軸を有する円盤構造の境界部には比較的大きな摩擦力が働き,最終的には一つの回転軸にまとまると考えられる.しかしながら,回転軸がまとまるよりも短いタイムスケールで円盤ガスが散逸して,異なる回転軸トレンドを持つ惑星系が形成される可能性は否定できない.
ガスの体積は,個々の粒子の実質的な体積ではなく,粒子集団が分散した速度分布を持つことによる寄与がほとんどである.一方,太陽を周回する塵粒子は,隣り合う塵粒子との間で速度の分散が小さい(ほとんど同じ速度ベクトルである).これは,塵の速度が太陽の重力と遠心力のつり合いで決まっており,太陽からの距離の連続関数で表される(似たような距離にある粒子は似たような速度になる)からである.
宇宙元素存在度を見たときにアバンダントな元素からなる鉱物が多いことを仮定してそのような鉱物を調べる.酸素・ケイ素・マグネシウムは存在度が多いため,それらから成るOlivineやEnstatiteはよく調べられるもののひとつである.調べたものの中では非晶質Enstatiteのスペクトルがよく一致していた.
特徴的な輝線を波長の基準に用いており,ドップラー効果によるずれの心配はない.
衝突計算と放出物の軌道計算からそのように言える (e.g. Ishiguro et al. 2011, ApJL).
アメリカや欧州など.部分的なサーベイならば日本でも行われている.
残された部分も質量が大きいため超新星爆発は可能.
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