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講演の電子化 #4 〜画像データの処理〜

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4. 画像データの処理

4.1 材料

講演の画像情報を扱うために以下の機器及びソフトを使用しました.

4.2 イメージスキャナによるOHP の電子化

OHP 資料を電子化するためにはイメージスキャナを用いました.その際注意する点は

の2点です.同じ人が同じスキャナで処理する場合には最初の問題は起きないのですが, 複数の人間が異なるスキャナで作業する場合には,同じクォリティを確保するためにも スキャンする仕様を決める必要があります.

4.2.1 スキャナ処理の仕様

今回採用した仕様は以下の通りです.

・スキャンする解像度300DPI
・最終的なサイズ長辺を 800ピクセル
・保存画像形式PNG(推奨)または TIFF
・ファイル名(講演者名)ddd.(png|tif)
・普通に見られる方向に回転する
・スキャン時には白い紙を重ねる

最終的には HTML化するわけなのですが,Web で公開することを目的とは していないので画像ファイルサイズは気にする 必要がありません.その代わり,どの大きさなら見易いか(スクロールを最小限 で済むかなど)ということが問題となります.そこで長辺を 800ピクセルとしました. 縦は若干スクロールする可能性はありますが,横に関してはほぼスクロールを する必要のないサイズだと思います.

解像度は,最初から 800ピクセル に対応する解像度でスキャンするよりも,高い解像度でスキャンしてから 800ピクセル にリサイズする方が綺麗に仕上がります.従って,まず 300DPI でスキャン することにしました(スキャナのドライバによってはリサイズも同時にやって くれます).

スキャンをする際スキャナのカバーは綺麗である保証はありませんの で白い紙を重ねることにより,より綺麗にスキャンすることができます.(この ような技はよく使われていて,例えば,本の裏写りを防ぎたい場合には黒い紙 をはさんでスキャンします.)

画像ファイル形式ですが,これは Web ブラウザに依存します.標準では JPEG, GIF,及び PNG 形式のデータを表示することができます.JPEG の場合,圧縮率 はよいのですが,(ちょっと表現がおかしいですが…)データをまびいているため, 綺麗に表示できないかもしれないため不採用としました.つづいて GIF ですが 256色であることと,圧縮アルゴリズムが特許でもめているために,不採用となり ました.従って,古いブラウザでは見られないという点でちょっと不満があった のですが PNG を採用しました.ただし,これは最終的な形式ですので, スキャナによる処理の段階では TIFF でもよいことにしました.

4.2.2 スキャンした画像の加工

スキャンした画像には最低限いくつか加工をする必要があります.基本的に スキャナは縦長ですので,横長な OHP の場合には 90度回転します. また,ドライバレベルでリサイズ出来なかった場合には長辺 800ピクセルに リサイズします.より見易くするためには画像にシャープ化フィルタを かけます.これにより特に文字が見やすくなります.すべての画像にシャープ化 フィルタをかける必要があるため,ここはスクリプトを作成して(消しちゃった^^;) convert コマンドにより一括処理しました.

4.3 サムネイルの作成

スキャンされた OHP 画像は講演者につき数10枚あります.これらのデータ がどのようなものがあるかをおおまかに知るためにはサムネイル画像を 作成し,それを表にして並べることが有効です.この作業も手作業では 気が遠くなってしまいそうですので,cachu氏(あっ,僕だ ^^;)作成の mkthum.pl (一部改良)を利用して作成しました.実はこの mkthum.pl は サムネイルを作成するだけでなく HTMLファイルも作成してしまうすぐれもの (自慢?)でして,HTML化の作業のほとんどはこの段階で済んでしまうことになります.


kato@ep.sci.hokudai.ac.jp