サーバ再構築の風景・その2
※先にその1を読んでください。
1. 一日目
1.5 SCSI ケースの取り付け
夕食後。 予定より遅れて届いた SCSI ケースの取り付け作業開始。
専攻サーバ群を次々シャットダウンし、どう取り付ければよいかを相談する。
条件はサーバと SCSI ケースが隣りあっている事。
目標は筐体の移動を最小限にとどめる事。
どこかに落とし穴がないか慎重に検討した上で配置が決定。
この作業を行う上で最も厄介なのが
ケースを支えるバーを固定するねじ穴を移動する事。
筐体を支えるバーを外したくないので、片方ずつ外してねじを移動させる。
事前に配置を慎重に検討したので大きなミスはなかった。
ねじを床に落として取れなくなった為に外さなくてよい
電源のケースを取り外した事くらいしか小ネタはない…はずだった。
O高さんが再び様子を見に来た。
後ろの配線をチェックする。
O高:「ねぇ、T橋先生?」
T橋:「はい?」
O高:「このカードは何?」
T橋:「え?」
O高:「LAN カードじゃないの、これ?」
M政:「あ、そうですね。 何で挿さっているんだろう?」
O高:「旧 blue は DHCP サーバも兼ねていたでしょ?」
M政:「あ、そうか。」
O高:「そうか、じゃないよ。 いらないハードウェアは外してください。」
ハードウェアの取り付け作業の時に視界には入っているのに
それが何であるか気付いていない。
…ま、お約束って事で。
1.6 SCSI HDD の認識
何とか SCSI ケースの固定が終わった所でマシンを起動して
ちゃんと SCSI の HDD を認識しているかチェックを行う。
…が、失敗。 OS すら起動しない。
こういう時にまず試してみる事は SCSI カードの挿す位置の変更。
CPU から最も遠い位置に挿し直す。 つまり、ランレベルの問題である。
詳しい内容は本人がよく解っていないので割愛。
今度は成功。 ハードディスクもきちんと認識している。
この時点で SCSI ケース取り付け作業を開始してから
二時間以上経過している。
途中からO高さんも作業を手伝ってくれたのだが、
こんな事を言っていた。
君らと作業して何故この前事故が起きたのか解ってきた。
ただ話を聞いた時は「何でそんな事が起こっちゃうの?」
って思ったんだけど、君らの行動を見てると
「こりゃ確かに事故が起きても不思議じゃないな」って思うよ。
マシントラブルって言うよりヒューマンエラーだね。
「あぁ、ここではまるだろうな」って所に予想通りに
はまっているもんね。
君らと作業しているとコントを見ているみたいで楽しいよ。
この前の事故って言うのはこれの事。
…本人たちはまじめに作業しているつもりなんですが。
(本当にまじめに作業している人は「情報実験のノリで」とは言わない)
1.7 SCSI HDD のマウント
次の作業はハードディスクのマウント。
パーティションを切って、フォーマットして、fstab を編集して
再起動して認識できたら終了。
文字にすると簡単な作業に見えるのだが、意外な落とし穴があった。
まずはパーティションの作成。
例によって cfdisk では空のディスクのパーティションは切れない。
切れるサイズに限界がある fdisk で仮パーティションを作成してから
cfdisk で作成。 経験が多いので特にはまらず。
次はファイルシステムの作成。
こんな所ではまる奴は普通居ない。
次は /etc/fstab の編集。
現在は以下のようになっている。
hde1 /
hde2 /home/
hdg1 /bk/
hdg2 /home.bk/
元々は/ と /bk/ だけにする予定だったのだが、
なぜかフォーマットできなかったので分割する事にした。
/home/ はSCSI HDD を使うので 一時的に作った /home/ を
改名し、以下のような構成にする事になった。
hde1 /
hde2 /tmp/
hdg1 /bk/
hdg2 /tmp.bk/
sda1 /home/
sdb1 /home.bk/
再起動してハードディスクをきちんと認識している事が
確認できたところで一日目の作業は終了。
…実はこの時点で重大なミスを犯しているのだが
その事に気付いたのは翌日だった。
これを読んでいる皆さん、解りますか?
02/04/05 作成