図7. 推定された1992年-2001年の最大面積時
における氷厚分布
(舘山さん提供)
|
図7は1992年-2001年の各シーズンで, 海氷面積が最大を記録した日の
氷厚の分布を並べたものです. 図中の日付に注目すると, 海氷面積
は94年, 95年を除き2月の後半から3月にかけて最大となっています.
気温は1-2月にかけて最低となるので, 海氷の張り出しはそれより
約1ヵ月遅れていることになります.
まず面積について見てみます. この10年間では96年,97年に面積が最小で
その後急激に回復し2001年に最大となっています. 最小を記録した97年の
面積は86万km2 (日本の面積の約2.3倍), 一方2001年の面積が
158万km2(同 約4.3倍)なのでこの5年間で面積は倍になったわ
けです(日本の国土2個分に相当).
次に厚さの分布を見てみます. 94年と95年に北部で例年に比べ厚い氷が分
布していたことを除くと, その他の年では海氷面積と氷厚に関係があるこ
とが分かります. 面積が最小の96,97年では氷も薄く, 一方で最大面積の
2001年では厚い氷がひろく分布しています. つまり, 面積大-氷厚大,
面積小-氷厚小の関係が成り立つと言えます.
|