〜 資源管理型漁業を目指して 〜
オホーツクタワーと地元漁業との連携

浜岡荘司さん、大滝克則さん
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これからの取り組みについて語る 大滝さん(左)と浜岡さん(右)

○大滝さんの取り組みとオホーツクタワー

大滝さんがクロガシラカレイの種苗生産に一人で取り組み始めた頃は いくつかの問題がありました。まずは施設・設備の問題です。 種苗生産を行って行くためには新鮮な海水の入れ換えや 水温管理をする装置、そして何よりも大きな水槽が必要ですが、 これらを全てそろえるのは一人では不可能です。また、 ふ化した後の稚魚にどんな餌を与え、水温はどのように管理していくのか といった知識・情報不足の問題です。

大滝さんはオホーツクタワーの方々の協力を得ることで、これらの問題に 解決策を見出しました。

タワーの関連施設である海洋交流館には大型の水槽や実験器具などの 設備もあります。また、オホーツクタワーには専門の知識を持った スタッフがおり、必要な情報を得ることができます。

大滝さんの熱意とオホーツクタワーの設備・知識が融合することによって、 クロガシラカレイの種苗生産は前進することになったのです。

○地元漁業への貢献

オホーツク海は冬場流氷がやってくる特種な海で、この周辺地域の基幹産業に なっているのは漁業です。 オホーツクタワーは観測データや専門知識の提供を通じて地元漁業への貢献を 模索しています。

そのためには大滝さんのように実際漁業に携わる人が新たな取り組みを 行ってくれることが非常に重要であり、オホーツクタワーはこれからも 地元漁業に貢献できる取り組みを増やしてゆきたいと考えています。

○これからの挑戦

クロガシラカレイの次の目標として、大滝さんは紋別でも商品価値の 高いマガレイの種苗生産を考えています。

マガレイは日本海で産卵を行うために紋別の前浜では産卵しないので、 完熟の卵を持った成魚はなかなか漁獲できません。したがって、マガレイ の場合は未成魚を完熟個体まで育て上げるという一つ余分な過程が入って くるわけです。

日頃の漁から新しい試みとしてクロガシラカレイの種苗生産に取り組み始めた 大滝さん、そして、資源管理型漁業を含め、オホーツク海の生態系 の理解に向けて力を尽くす浜岡さん。 今、紋別では地元漁業とオホーツクタワーの非常に良い関係が 築かれて来つつあります。 これからもその関係はより強固なものとして続いて行くことでしょう。



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